| LINE WORKS | ![]() |
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対象ユーザー | コールセンター |
| 対象規模 | 小規模~大希望まで | |
| 製品形態 | クラウド | |
| 価格情報 | 個別見積もり | |
| 製品概要 | 月間250万件以上のコール対応を実現している「LINE WORKS AiCall」は、飲食店の予約受付や物流業界での集荷依頼など、様々な業種で活用されている。近年、各社のコンタクトセンターでは業務効率化のため、AI音声応答システムのより幅広い活用を目指す企業が増加しており、特にお客様の用件を初期段階で把握し、適切な対応方法を案内する「一次対応」としての活用ニーズが高まっている。この市場ニーズに応え、これまでの実績とノウハウを活かし、新サービス「VOICEIVR」の提供を開始した。本サービスは、「一次対応」に特化することで、簡単な導入と短期での効果実現を重視したパッケージ型ソリューションである。 |
導入事例
セゾンカードを発行するクレディセゾンのインフォメーションセンターには、月間20万件以上の電話が入電する。繁忙期にはさらに増加し、対応の負荷は極めて大きかった。同社は従来、IVRを運用してきたが、メニュー階層の複雑さや自動応答のみで完結しない問い合わせも多く、業務効率と顧客満足の両立が課題視されていた。この状況を、電話応対AIサービス「LINE WORKS AiCall」が一変させ、オペレータの着信件数は30%減少。IVR完了率は40%増加という効果を生んだ。



コールセンター運営で最も重要なポイントは、「顧客からの問い合わせをいかに正確に振り分け、迅速な解決を提供できるか」にある。
近年は音声認識を利用したボイスボットの普及が進みつつあるが、それでも入り口にあたる最初の振り分けの判断精度が成否を大きく左右する。顧客の自由発話から要件を正しく理解できなければ、その後の処理はすべて誤った流れで進み、解決には至らない。
セゾンカードを発行するクレディセゾンのインフォメーションセンターは、月間20万件を超える入電がある。従来のプッシュ型IVRは階層が複雑化し、顧客は回答にたどり着く、あるいは振り分けられるまでに時間と手間を要していた。また、IVRに設定されているメニュー数も少なく、多岐にわたる問い合わせにオペレータが対応せざるを得ず、負荷増により新人の早期離職も深刻化していた。
総務部東京ユビキタス担当係長兼プロセシング事業部プロセシング企画部の池田勇介氏は、「従来のIVRは6階層と深く、迷路のようでした。とくに現場としては“入り口で間違えるとすべてが崩れる”という実感があり、最適な振り分けこそ解決のカギだと痛感していました」と語る。
そこで同社は、課題解決のためにLINE WORKSの電話応対AIサービス『LINE WORKS AiCall』を導入した。同サービスは、AIが顧客の自由発話を理解し、最適な処理へと振り分ける仕組みを構築。自然な音声合成による違和感のない会話を実現するとともに、利用料金は定額制というコスト抑制ができる点が決め手となり、2021年から本格運用を開始した。
LINE WORKS AiCallは、単なる生成AIソリューションではなく、以下①~③の3つのAIモデルを適材適所で組み合わせパフォーマンスを最適化する。①“ルールベースAI”で、特定のキーワードを検出し、定義済みのカテゴリに即座に振り分ける。例えば、“属性変更”のカテゴリに振り分けられる“住所変更”といった明確な単語には高い信頼性を発揮できる。しかし、言葉の揺らぎには対応できず、ルール設計が複雑になりやすい。次に、2010年代後半から流行した②“識別系AI”は、事前の学習データを用いて、発話の類似度を判定して振り分ける。顧客が「電話番号が変わった」など同じ事柄について多様な表現をしても、同じく“属性変更”のカテゴリに分類できる。しかし言葉の揺らぎには強いものの、大量のデータが必要で的確な改善が難しい。そして、③“生成AI”は、論理的判断に基づき、人間に近い柔軟な解釈を可能にする。①や②で処理できなかった発話を再分析し、追加の質問を加えて最適なカテゴリに導く。これは、あいまいな意図を持つ問い合わせを処理する上で大きな役割を担う。
しかし、生成AIは利便性が高い一方で、全案件を処理するとコストが膨大になるデメリットもある。そのため、簡単な案件は、識別系やルールベースAIで処理し、要件があいまいなもののみを生成AIに振り分ける方式を採用している。
同ソリューションを利用したサービスは「AIナビ(図)」と名付けて運用。精度とコスト効率を両立し、安定した運用の実現を目指している(生成AIは今後導入予定)。

具体的には、聴取した問い合わせ内容を設定した35項目(AIを活用して分類)に振り分ける。その後、SMSによるWeb誘導、既存IVRメニューで処理が完結するものはIVRへ転送、オペレータ転送の3経路で対応する。
SMSではWebサービス「Netアンサー」を活用、住所変更や明細確認は顧客に自己対応を促す。IVRは、請求額照会や解約などが対象で、音声ガイダンスで処理。オペレータ転送は、AIが取得した内容がダッシュボードに表示され、担当者は事前に要件を把握したうえで応対開始できる。
カスタマーサービス部統括課係長の高橋 ももこ氏は、「オペレータの着信件数が30%減少し、IVR完了率は40%増加しました。オペレータがカテゴリへの振り分けの正誤をフィードバックできる仕組みを設けたことも、回答精度の向上に寄与しています。急な制度変更の際も、AIナビのシナリオを迅速に改修し、SMSで案内することで大量入電にも対応できました」と語る。
現場環境の改善効果も見逃せない。オペレータの負担が軽減されたことで、新人の定着率が向上。以前は用件が「諸変更」と「それ以外」の2分類しかなく、新人でもどんな問い合わせにも応じねばならなかったため、過大な負荷を強いられていた。AIナビ導入後はカテゴリが細分化され、適切にスキルベースで配分されるため、対応できる範囲に専念できる。同課係長の小山美裕氏は、「事前に問い合わせ内容を把握できるため、心理的負担も大きく軽減されました。AIナビは単なる自動化ではなく、業務プロセス全体の効率化につながっています」と話す。
今回の取り組みは、AIを“オペレータの代わり”とするのではなく、オペレータの存在意義を発揮する基盤として活用するという考えのもとに進められた。顧客との対話価値を高め、効率化と満足度向上を両立させる同社の仕組みは、センター運営と企業価値向上の両面に成果をもたらしている。また、問い合わせにおける顧客体験の質を底上げすることで、企業全体のブランド価値向上にも寄与することも期待できそうだ。

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お問い合わせ先
LINE WORKS株式会社
URL:https://line-works.com/ai-product/aicall/ |
2025年11月13日 09時30分 公開
2025年11月13日 09時30分 更新