「働きがいのある会社」に関する調査・分析を行うGreat Place To Work Institute Japan(東京都港区、荒川陽子 代表取締役社長)は、 2025年版 日本における「働きがいのある会社」ランキング ベスト100を発表した。同ランキングの発表は子として19回目。
2023年3月決算より、一部企業を対象に有価証券報告書での人的資本の情報開示が義務化された。これを受け、開示指標として、特にエンゲージメントサーベイスコアの開示を行う企業が増えている。
GPTW Japanの「働きがいのある会社」調査に参加、積極的に従業員の働きがい向上に取り組む企業も増加。今回の調査には、657社が参加した。
調査は、働く人にアンケートを実施、選択式設問全60問の肯定回答率をスコアとして算出し、平均スコアを、その企業の働きがいの度合いを表すものとしている。一定水準を満たした企業を「働きがい認定」企業として選出、上位100社(大・中・小規模ごとの選出社数の合計が100社)をランキングとして発表した。
ランキングに選出されたのは、大規模部門(従業員1000名以上)が15社、中規模部門(同100~999名)が40社、小規模部門(同25~99名)が45社。調査期間は、2023年7月~2024年9月。
各部門の上位10社は以下の通り。
■大規模部門
1位 (13回) DHL Express (運輸業,郵便業)
2位 (8回) Cisco (情報通信業)
3位 (初回) Hilton (宿泊業,飲食サービス業)
4位 (17回) ディスコ (製造業)
5位 (11回) salesforce.com (情報通信業)
6位 (16回) アメリカン・エキスプレス (金融業,保険業)
7位 (3回) マネーフォワードグループ (情報通信業)
8位 (5回) マイクロンメモリジャパン (製造業)
9位 (8回) ラクス (情報通信業)
10位(7回) ノースサンド (サービス業(他に分類されないもの))
■中規模部門
1位 (10回) アチーブメント (学術研究,専門・技術サービス業)
2位 (4回) アトラエ (情報通信業)
3位 (6回) フロンティアホールディングス (不動産業,物品賃貸業)
4位 (3回) Tanium (情報通信業)
5位 (2回) Box Japan (情報通信業)
6位 (12回) グロービス (教育,学習支援業)
7位 (9回) ファイブグループ (宿泊業,飲食サービス業)
8位 (9回) Adobe Systems (情報通信業)
9位 (2回) エイペックス (サービス業(他に分類されないもの))
10位(初回) テックタッチ (情報通信業)
■小規模部門 (25-99人)
1位 (7回) あつまる (情報通信業)
2位 (初回) Mahalo (分類不能の産業)
3位 (初回) KINGSMAN TOKYO (サービス業(他に分類されないもの))
4位 (4回) イベント21 (サービス業(他に分類されないもの))
5位 (4回) アイグッズ (製造業)
6位 (5回) 湘南ゼミナールオーシャン (教育,学習支援業)
7位 (8回) バーテック (製造業)
8位 (3回) Aphros Queen (サービス業(他に分類されないもの))
9位 (2回) ヘルスベイシス (情報通信業)
10位(6回) アンジェラックス (生活関連サービス業,娯楽業)
昨年の結果と比較し、低下幅が2pt以上の企業を「低下傾向」、改善幅が2pt以上の企業を「改善傾向」、それ以外の企業を「変化なし~小」として分類したところ、全体としては「変化なし~小」が最も多く、7割以上の企業が働きがいを維持または改善させた(図1)。
前回(2024年版)は「低下傾向」が最も多かったが、今回は大規模と中規模に「改善傾向」が増加し、 「低下傾向」よりも多い結果となった。
最も改善した項目は、「働きに見合った報酬が支払われている」だった(図2)。その他、「経営・管理者層の期待が明確」「経営・管理者層に質問しやすい」など、リーダーである経営・管理者層が積極的にコミュニケーションを図り、リーダーと従業員の信頼醸成に力を入れている傾向がみられた。
2025年02月16日 12時50分 公開
2025年02月16日 12時50分 更新