SV/リーダーはコールセンターのカナメと言われる。オペレータのフォローや指導が主な役割で、その指導力がセンター全体の応対品質やパフォーマンスに大きく影響する。165名から回答を得た「SV/リーダーの意識調査」をもとに、彼/彼女たちのモチベーションや問題意識を検証。コールセンター・マネジメントの共通課題を探る。
コールセンタージャパン編集部では、2024年5月、「SV/リーダーの意識調査」を実施。インターネットの調査フォームおよびメールで165名から回答を得た。
回答者の属性は、図1の通り。半数以上が、100席以上の大規模センターに所属。勤務しているセンターは、インハウス運営が61%、アウトソーサが33%という比率だ。雇用形態は、正社員が70%以上を占めた。平均年齢は40歳(n=131)で、勤続年数10年以上のベテランが約4割を占める。
主な業務内容を聞いた結果が、図2だ。回答者の約90%が、「オペレータのフォローや指導、教育」に従事している。
「直接、マネジメントしているオペレータの人数」は、5名以下から30名以上までバラつきが大きい(図3)。ひと口にSV/リーダーといっても、その役割や責任範囲は会社によって大きく異なるようだ。
近年、現場のマネジメントの頭を悩ませているのが、「ハラスメントに対する見方」が厳しくなったことだ。もちろん、企業としてハラスメントの対策は必要だが、訴えられることを懸念し委縮した結果、チームが十分に機能しなくなるケースもある。ハラスメントの発生、および過度な委縮を防ぐには、マネジメントする側、される側双方のハラスメントに対する理解と合意が不可欠だ。
自社に「ハラスメントに関する基準を示したガイドライン」があるか聞いたところ、80%が「ある」と回答した(図4)。一方、コールセンターで見聞きしたことがあるハラスメントを聞いたところ、39%がパワーハラスメント(以下、パワハラ)、23%がセクシャルハラスメント(以下、セクハラ)を選択。コールセンターは、センター長からオペレータまでピラミッド型の組織であることから、パワハラは比較的、発生しやすい。また、管理者が男性でオペレータは女性が中心というコールセンターは今なお多く、これもセクハラやマタニティハラスメントが起こる要因のひとつだ。
不当にハラスメントを訴える「ハラスメント・ハラスメント(以下、ハラハラ)」も15%の回答者が、見聞きしたことがあると回答した。どのような内容だったのか、フリーコメントで寄せられた声の多くが、実際に自身が受けたハラハラだ。「指導をパワハラととらえられる」「殴ってもいないのに殴られたと言われた」「オペレータファーストすぎて、“言ったもん勝ち”になってしまっている」などのコメントがあった。
本誌ではこのほかに、年収やスキル、就業継続意向、希望するキャリアなどの回答結果を掲載している。
2024年05月20日 00時00分 公開
2024年05月20日 00時00分 更新
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