トピックス
顧客満足・利用継続・推奨意向
すべてに影響する「エフォートレス体験」
──J.D. パワー ジャパン
国内最大級のコールセンターやFAQ、チャットボット利用者を対象とした満足度調査を実施しているJ.D. パワー ジャパン。昨年の調査は、金融業界とEC・通販業界の利用者を対象に実施。2業種合計の回答者は3万人を超える規模だ。さまざまな項目のなかから、解決までの労力「エフォート」に着目した回答結果を抜粋、検証する。
コールセンター最大の設立目的は、「顧客満足度(CS)の向上」だ。編集部が実施している「コールセンター実態調査」では毎年、70〜80%の回答企業がそう答える。しかし、実際に利用した顧客が本当に満足しているのか。電話やメール、チャットやFAQを利用して問題解決(あるいは用件を完了)するためにどの程度、苦労しているのか──これを可視化している企業は数少ない。
CSに関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関、J.D. パワー ジャパン(東京都港区、山本浩二社長、以下J.D. パワー)は、このほど「2023年カスタマーサポート満足度調査」を実施した。対象企業は金融業界(銀行、証券、生命保険、損害保険、クレジットカード)とEC・通販業界(総合ECサイト、テレビ通販、カタログ通販)で、回答者数は金融が2万7220人、EC・通販は4950人となっている。
拡大するチャットボット利用
金融業界での満足度が向上
調査対象のチャネル(機能)は、コールセンター(電話)、有人チャット、メール/問い合わせフォーム、AIチャットボット、FAQの5つ。機能別の満足度は、金融もEC・通販も、昨年の調査結果をほとんどが上回っている(図1〜2)。
とくに上昇幅が大きいのはEC・通販業界のFAQで、20ポイントも上昇した。調査対象の全8社中、7社で満足度が向上しており、多くの企業がFAQ改善に取り組んだ結果といえそうだ。
会員限定2024年02月16日 00時00分 公開
2024年02月16日 00時00分 更新