2019年7月号 <事例研究>

事例研究

ノバルティスファーマ

「感情」×「満足度」で品質を測る
独自のモニタリングで磨く“聴く力”

専門性が高く、法規制も厳密な医薬品業界の顧客対応は、顧客志向の追求が容易ではない。ノバルティスファーマのコールセンターでは、徹底したナレッジ管理と、研修による応対者のマインド醸成および品質管理で、迅速性を求める医療従事者と寄り添いを求める患者、双方のCS向上を実現している。

 高度な専門性、迅速性と「わかりやすく伝える」ことの両立は極めて難しい。医療用医薬品の顧客対応は、その典型といえる。安全性や正確性を確保するため、提供できる情報や伝え方の表現にも限りがあるためだ。

 ノバルティスファーマは、頻繁に変更される医薬品情報やガイドラインに合わせてFAQを更新、迅速かつ正確な回答が行える体制を整えている。また、「正しい回答と満足度の両方を満たしてこそ“信頼”を築ける」と考え、電話をかけてきたときの“顧客の感情”に着目した品質管理を徹底している。

 具体的には、(1)業務遂行、(2)印象、(3)姿勢、(4)EQ(情緒的感受性や共感的理解など)──を「出来ている/出来ていない」の2段階もしくは「常に出来ている/出来ている/どちらかというと出来ていない/出来ていない」の4段階でチェック()。

 また、対応後には、電話をかけてきたときの顧客の感情と、対応に対する顧客満足度(CS)をCRMシステムに記録している。顧客の感情は、「怒り(不満)」「不安」「喜び(交換)」「平常」「該当しない」の5種類に分類。CSは、不満足のまま終わった場合は「1」、不満はないが感謝もされないときは「2」、「ありがとう」という言葉が出れば「3」、「参考になりました」は「4」、感動が伝わる表現があれば「5」と5段階で自己評価している。

メディカル本部メディカルエクセレンス部MI管理統括グループのグループマネージャー、平塚真紀氏(左)、同グループの出口照実氏(右)

メディカル本部メディカルエクセレンス部MI管理統括グループのグループマネージャー、平塚真紀氏(左)、同グループの出口照実氏(右)

図 モニタリングシートの評価項目

図 モニタリングシートの評価項目

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センター

医療従事者および患者からの、医薬品に関する問い合わせに対応。一次窓口の運営は主に委託。用意しているFAQでは対応できない問い合わせや相談はエスカレーションされる。対応者は約20名。共感や寄り添いを求める患者と、迅速性を重視する医療従事者という、顧客ごとに異なる期待を察知、対応に反映している。

2024年01月31日 18時11分 公開

2019年06月20日 00時00分 更新

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