“呼量削減”の絶対条件
シニアの『デジタルシフト』
Part.1 <現状と課題>
FAQ、チャットボットだけで呼量は減らない!
「安心・共感」優先型セルフサービスの要諦
採用難、高離職率、コスト削減──センターが抱える課題を解消するために避けられないのが、「呼量削減」だ。とくに電話による問い合わせの大半を占めるシニア層のデジタルシフト(自己解決促進)に取り組まない限り呼量は減らない。シニアのデジタル活用とCSの維持・向上を両立させる道を探る。
2021年秋の緊急事態宣言解除以降、飲食店や観光業界などの求人、とくに有期契約社員の雇用が活況となった結果、一気に採用難に陥っている。編集部が行ったアンケート「今後の採用難対策」で最も多かったのが、「顧客に自己解決を促して呼量削減を図る」で、半数近くを占めた。受電を減らし、対応人員の不足に対処する狙いだ。
呼量削減施策で多くのセンターが行っているのが、FAQの強化と「チャットボット」の導入だ。だが、呼量を本当に削減するには“コールセンターに電話をかけてくる年齢層”(主に50代、60代以上)のユーザビリティに寄り添っていくプロセスが欠かせない。
本特集では、
1.シニアの視点でみたときの見え方、感じ方、考え方、印象
2.具体的なWebカイゼンの施策例(図1)
3.シニアの自己解決で今後期待されるIT
について検証する。
図1 シニア視点で視認性高くわかりやすく安心感を持てるWebサイトにするためのポイント
※画像をクリックして拡大できます
Part.2 <ケーススタディ>
シニアの自己解決は“無理ゲー”ではない!
事例3社に学ぶ「姿勢」と「テクニック」
チャットボットやFAQを強化する企業は多いのに、「シニア対応」の観点が抜け落ちるのはなぜか。そこには、常日頃、やり取りしている現場の「あきらめ感」が大きく作用している。Part2は、シニアを主要顧客とし改善を重ねてきたジャパネットコミュニケーションズ、カゴメ、東日本電信電話(キューアンドエー)の事例を、画像を引用しつつ検証する。
CASE STUDY 1:ジャパネットコミュニケーションズ
「Web注文が苦手」を電話でサポート
CX重視型の自己解決促進施策
・注文ガイダンス専用電話窓口の開設
・動画による詳細は開設
ほか
CASE STUDY 2:カゴメ
ボイスボットとビジュアルIVR
CX/CS重視したデジタルシフトを強力推進
・ボイスボット(最大で25%の電話受注を実現)
・ビジュアルIVR活用
ほか
図2 Visual-IVRの導入
※画像をクリックして拡大できます
CASE STUDY 3:東日本電信電話/キューアンドエー
シニアが“使わない理由”を解明
全DXチャネル改善&認知度向上を実践
・チャットボット・FAQのシニア利用向けの改変
・シニアの性格分析によるチャット対応
ほか
2024年01月31日 18時11分 公開
2022年02月20日 00時00分 更新
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