2020年10月号 <第2特集>

第2特集扉

アウトソーサーの新型コロナ対策

Part.1 <データ分析>

4分の1に感染者が発生
“在宅化”進め第3波に備える

国内で初の感染者が確認されてから半年以上が経過し、未だ終息の見えない新型コロナウイルス感染症。コールセンターでは、3密回避の取り組みや、在宅シフトなど、過去20年間で最大の変化を迫られている。クライアントの業務を多く抱えるアウトソーサーはどのような新型コロナ対策を図っているのか、アンケート結果をまとめる。

 今年に入り国内でも流行の兆しを見せ始めた新型コロナウイルス感染症。“非対面接客の最終砦”であるコールセンターは、社会インフラとして、その重要性や存在意義が高まった。一方で、就業環境が3密という状況にあり、改善を求める声がソーシャルメディア上にあふれ、運営現場では対策、オペレータケアなどに追われている。とくにコールセンターをビジネスの柱とするアウトソーサーにおいては、クライアント対応も含め、新型コロナウイルス感染症対策が最優先事項となった。

 そこでコールセンタージャパン編集部では、全国のアウトソーサー各社に新型コロナウイルス感染症対策に関するアンケートを実施。調査期間は7月下旬から8月中旬で、44社から回答を得た。

 アンケートでは、実際に在宅シフトした業務があるかを回答してもらった。その結果、「クライアントから依頼されて移行した業務がある」が48.8%、「クライアントに申し入れて移行した業務がある」が39.5%と、非常に多くの企業が在宅シフトを実践していることがわかった。本誌では、新型コロナ対策の体制、実施施策、感染者発生の有無などの結果もまとめている。

図1 在宅コールセンターへの移行について(n=43、複数回答あり)

図1 在宅コールセンターへの移行について(n=43、複数回答あり)

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Part.2 <主要各社の取り組み>

ビジネス拡大と感染予防は両立できる!
主要7社が進める「働き方改革」

アウトソーサーにとっての新型コロナウイルス感染症対策は、「従業員の安心安全の確保」と「クライアント業務の継続性の担保」の両面が問われた。そして、この2つは時として相容れない場合が少なくない。これをマネジメントするには、現場任せの対応ではなく、経営主導のクライアントも巻き込んだ対策が重要になる。主要各社のパンデミックのBCPをまとめる。

 「従業員を守るには3密を防ぐしかない」「3密回避では業務を継続できない」。今回の新型コロナウイルス感染症拡大では、多くのコールセンター・マネジメントがジレンマに陥った。インハウスであれば、経営トップの鶴の一声で在宅シフトも可能だ。しかし、多くのクライアントを抱えるアウトソーサーではそうはいかない。

 主要アウトソーサーのパンデミック対応を見ると、いくつか共通項がある(図2)。大きく分けると、業界団体の指針に基づいたルールの策定と徹底、クライアントを巻き込んだ施策の展開だ。とくに後者は、デジタルシフト/在宅シフトがカギを握る。

 今回、主要7社のアウトソーサーを取材。いずれも今後の経営戦略として在宅シフトの推進を掲げる。本誌では、各社のパンデミックへの取り組みや、今後についてまとめている。

図2 パンデミックにおけるコールセンターのBCP共通項

図2 パンデミックにおけるコールセンターのBCP共通項

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ベルシステム24
1万7000席にアクリル板を迅速設置
“会社の努め”が安心を生む

トランスコスモス
“チャネル分散”“働き方分散”
BCPに取り入れ在宅シフト訴求

りらいあコミュニケーションズ
従業員の安心安全を最優先に
感染防止策・在宅シフトを強化

NTTマーケティングアクト
ゾーニングと現場チェックリスト
「安心感の可視化」を重視

TMJ
感染疑い、感染報告、感染防止策
やることリスト・点検表で確認

富士通コミュニケーションサービス
状況に応じた最適判断と“慣れ”の防止
対応策は常に“ブラッシュアップ”

ビーウィズ
感染防止のルール5箇条を徹底
ハンドブック作成しSVまで共有