執行役員
田畑 弘二 氏(左)
カスタマーサポートグループ
マネージャー
宮崎 健人 氏(右)
<コーナー解説>
カスタマーサービスに注力し、コールセンターやWebサイト、アプリなどを有効活用し成長している企業のキーマンに戦略を聞きます。
Rakuten Direct
「人とAI」が織りなす“経営貢献”のカタチ
企業プロフィール
設立:1994年(前身のヘルシーネット)
本社所在地:福岡県福岡市中央区天神1-15-6綾杉ビル
事業内容:健康関連商品の通信販売他
2017年7月に、いずれも楽天の子会社であるケンコーコムと爽快ドラッグが合併、新会社として生まれ変わったRakuten Direct。カスタマーサポートの拠点は、東京、福岡、大阪、米国・ロサンゼルスの4カ所で、メインは福岡センターだ。
合併以前からカスタマーサービス部門を率いる執行役員の田畑弘二氏は、「ケンコーコムのカスタマーサポートで培った『共感力』を特徴とした対応を徹底します」と強調する。同社では、「SV以上を正社員登用する」というキャリアパスを軸としたモチベーション施策を実践。すでに10名近いSVが正社員として登用されている。また、オペレータをKPIを中心に評価するスキルパスや、マネージャーとの「1対1」の面談など、人材育成に注力。2018年春からは爽快ドラッグが管理していたコールセンターを統合するが、原則として同じ方針を貫く予定だ。
AIチャットボット、運用開始
2017年から、本格的に稼働を開始したのがAIを活用したチャットボットだ。
カスタマーサポートグループCS企画推進兼CSオペレーション第1センター長の宮崎健人マネージャーは、「楽天24、ケンコーコムと爽快ドラッグの楽天市場店で、それぞれのキャラクターが“よくある問い合わせ”などの比較的簡単な問い合わせ対応を行っています。全体の70〜80%は対応できるような仕組みになっています」と説明する。
利用する顧客は、フリーワードで聞きたい内容を入力する以外にも、キャンセル、配送、領収書、支払い方法と用意されている選択肢を選ぶことで目的のソリューション(回答)にたどり着くことができる。
「注文した商品がいつ届くのか」といった、購買情報などのDBと連携しなければ回答できない質問にはカスタマーセンターを案内するが、一般的な問い合わせならば、これまでのFAQを検索し、回答を探す手間を大幅に省力化できる仕組みに仕上がっている。
田畑氏は、「効率化することがCS向上にも貢献するような顧客対応は、積極的にAI活用したい」と方針を述べる。“共感力を武器にした有人対応”と“解決速度を重視したAI活用”を組み合わせたカスタマーサービス戦略は、楽天グループにおけるベストプラクティスとして認識されつつある。新しいグループ貢献の形としても要注目だ。
爽快ドラッグ(上)とケンコーコム(下)の楽天市場店に設置されたチャットボット画面
2024年01月31日 18時11分 公開
2017年12月20日 00時00分 更新
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