KPIの相関関係


 コールセンターのKPIは、単体で見るのではなく、相関関係を読み解きながら検証することが重要だ。以下では、KPIの相関関係性を読み解く方法を解説する。

KPIは密接に相関している

 下図は、「応答率を向上させるため」に使うロジックツリーだ。




 応答率を向上するには、「応答呼数を増やす」または「放棄呼数を減らす」ことが必要だ。そのプロセスを進めるうえで、チェックすべきKPIはいくつもある。
 具体的には、「平均通話時間」「平均後処理時間」「保留数(率)」「モニタリングスコア」「エスカレーション数(率)」「離席数(率)」「一次完了数(率)」などだ。応答率は、これらのKPIと密接に相関している。つまり、応答率単体の数値を眺めているだけでは、真の解決策を練ることはできない。

 例えば、「応答率が悪化してきたから人員を増やす」という取り組みは、必ずしも有効な解決策とは限らない。その要因が平均通話時間の上昇である場合は、モニタリングによる品質管理や保留率(数)、エスカレーション率(数)などを検証する必要がある。


(連載「新任マネージャーのためのコールセンター運営の基礎知識」より抜粋 月刊コールセンタージャパン2017年3月号掲載

著者:五月女 尚
この著者の講座は、「コールセンター運営の基本知識とマネジメント入門講座」「 基礎から学ぶ KPIマネジメント実践編」です。

2024年01月31日 18時11分 公開

2019年11月21日 09時56分 更新

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