はなさく生命保険(東京都港区、山根隆男代表取締役社長)は、契約者向けの保全業務にAIコール『Mico Voice AI』を試験導入した。有人対応と組み合わせて連絡の質を高める試みで、実証実験(PoC)ではAIコールで接続した顧客の95%へ用件を届けられたほか、AIコールとSMSとの組み合わせや、AIコールから有人対応への導線確保などで確実な顧客支援体制を構築。これにより、投資額の約30倍にあたるROI3000%を試算している。
はなさく生命保険では、新規契約者のおよそ3割がインターネットなどのダイレクトチャネルを利用する。契約後の接点が限られるなか、郵便物やSMSだけでは、保険料の支払いが滞っていることを契約者が確認したか把握しにくく、契約失効に至るケースもあった。そこで、速やかに用件を案内し、必要に応じて相談にも対応できる連絡方法を検討した。

『Mico Voice AI』は、Mico(大阪市北区、山田 修代表取締役社長)が手掛けるAIコールサービス。今回のPoCでは、コンタクトセンター運営を強みとするアグレックス(東京都新宿区、柳井城作代表取締役社長)が運用面を担い、AIと人の対応をつなぐ仕組みを構築した。
具体的には、AIコールの接続率は約40%で、応答した顧客の95%に用件を伝達。また、AIコールがつながらなかった顧客へはSMSを自動送信し、確実な到達手段を確保した。さらに、AIコールの際に相談や手続き確認が必要な場合は、有人のコールセンターへ転送する動線も設けた。一方、運用面でも、従来は1~2件が限界だった保全施策を同時に3~4件まで並行できる体制へと広げている。
その結果、ダイレクトチャネル経由の契約失効率は従来比で約5%改善する見込みとなり、現在はすでに本運用へ移行している。Micoとアグレックスは今後、顧客接点の強化や人手不足に悩む他業界へも、同様の取り組みを広げる方針だ。
2026年07月13日 19時34分 公開
2026年07月13日 19時34分 更新