AIエージェント時代を戦略に反映
「Agentforce」で推し進める段階的進化
生成AIの普及を背景に、コンタクトセンターのAI活用は「支援」から「自動化」へと広がりつつある。SalesforceはAIエージェント「Agentforce」を軸に、製品・プラットフォームの位置づけや提供価値を再定義し、信頼性(安全性)とデータ活用を前提にしたCX変革を打ち出している。

──「Service Cloud」を「Agentforce Service」に改称した狙いは。
リー クラウドが当たり前になり、企業のAI活用が加速しています。当社はAIエージェント「Agentforce」を中核に、AIでCX(カスタマーエクスペリエンス)を変革するという姿勢を名称に反映しました。また、基盤の名称も「Agentforce 360 Platform」とし、あらゆる機能にAIを組み込む方針を打ち出しました。
──日本市場をどう位置づけていますか。
リー 人手不足の一方で、品質・精度やCXへの意識が高く、AIとの「協働」が成果につながりやすい重要な市場と見て、投資しています。例えば、直近で発表した電話(音声)チャネル向けAIエージェント『Agentforce Voice』の日本語対応は近日提供する予定です。
──コンタクトセンターにおけるAI活用をどう見ていますか。
リー 当面は要約や応答候補の提示などオペレータ支援領域で効果と信頼(安全性)を確かめ、メールやチャットなどのテキストチャネル、次に音声チャネルへと応対自動化を段階的に広げる流れが主流になると見ています。
──応対の自動化はどう進めるべきですか。
リー 念頭においてほしいのは、AIは「人」ではなく「タスク」を置き換えるものということ。人の置き換えと考えてしまうと、自動化の難易度は跳ね上がります。コンタクトリーズンを分析し、問題解決の難易度が低く件数とビジネスインパクトが大きい領域から始めるのが有効です。
──今後の強化点は。
リー 「Service Rep Assistant」も同じく2月に日本語対応予定です。チャット/ボイスのAIエージェントからオペレータにエスカレーションした際、応対ログと会話を理解してナレッジにアクセスし、次のアクション提示や手続き処理の自動化で支援します。
──アクセスするデータの範囲と安全性は活用の成否を分けるポイントになりそうです。
リー マーケティング、セールスなどのデータをEinstein Trust Layer経由で横断的かつ安全に参照できます。部門でサイロ化しがちなデータを統合して活用し、よりよいCXを実現します。その先例として、富士通はサービスとマーケティングのデータ融合によるCX向上に取り組んでいます。
──富士通はパートナーの1社でもありますね。
リー 今後もSIer、BPO、コンサルなどとの連携を拡大し、エコシステムへの投資を続けることで、日本の企業、消費者のサクセスを支援したいと考えています。
2026年01月20日 00時00分 公開
2026年01月20日 00時00分 更新