富士通(東京都港区、時田隆仁代表取締役社長)は、Salesforceが提供するカスタマーサービス向け生成AI『Einstein for Service』の採用を決定。コンタクトセンターの効率化および高度化を目指す。
Einstein for Serviceは、CRMソリューション『Salesforce Service Cloud』に組み込まれた統合型AIソリューションで、カスタマーサービス業務におけるさまざまなタスクの自動化、効率化が可能。日本では2023年12月に提供を開始した。
今回の採用は、同社グローバルビジネスアプリケーション事業本部の顧客窓口の1つであるSalesforceサポートデスクの顧客体験(CX)向上の取り組みの一環。2023年8月、Einstein for Serviceを先行提供していた北米インスタンスで環境を準備し、日本の同サポートデスクでの運用を想定した機能検証を実施した。
具体的には、チャット問い合わせの返信文案を過去の顧客対応データやナレッジベースを基に生成する「サービス返信(Service Replies)」と、応対内容の要約文を生成する「会話サマリ―(Conversation Summaries)」の2つを検証。結果、AHT(平均対応時間)は89%削減、ACW(平均後処理時間)は86%削減につながった。これを踏まえ、同12月の日本提供開始後に採用を決定し、日本語環境での検証を開始。2024年度前半の本格運用を目指している。
2024年03月26日 11時00分 公開
2024年03月26日 11時00分 更新