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名古屋市、検索型FAQシステム「Helpfeel」で1日7000件の自己解決を実現

名古屋市は2021年8月、新型コロナウイルスの「ワクチンに関するFAQサイト」にHelpfeel(京都府京都市、洛西 一周代表取締役/CEO)の検索型FAQシステム「Helpfeel」を導入。以降、1日最大7000件の自己解決を達成した。

名古屋市の検索画面

これは、コールセンターの人員を300人近く増やした効果に匹敵すると言い、市のWebサイトの改善や、ワクチン接種券に同封したチラシのQRコードからアクセスできるようにしたことが効果を生んだと市は分析している。

 

同市は21年4月からワクチンの優先接種を開始、集団接種の予約は市のコールセンターとWebサイトを窓口にしていた。しかし、コールセンターは電話がつながりにくい状況が続き、優先接種の開始当初では、125回線に1日8万件が集中する事態となった。そのため、対応を求める市民らが区役所を訪れ、列をなすなど事態が困窮。急遽、本庁から職員を派遣して市民対応にあたる時期もあったという。そこで、電話をかける前に、市民らの知りたいことが分かるよう、新たに情報を提供する媒体を増やすことを決めた。

 

市のサイトでは、常に最新情報を発信しているものの、あらゆる事例を網羅することが通例のため、欲しい情報を検索しにくい状態となっていた。それに対しHelpfeelは、ユーザーが知りたい内容を自身の言葉で検索して、シンプルに回答が得られる特徴を持つ。具体的には、「紛失」「なくした」といった入力ワードに対する回答候補として、「接種券の再発行」のトピックを提示する「意図予測検索」の機能を市は高く評価した。「日常生活で想起する言葉と、対応する専門用語の相違点を、Helpfeelは確実に埋めてくれる」と期待しているという。

2024年03月15日 06時00分 公開

2024年03月15日 06時00分 更新

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