2020年12月号 <事例研究>

事例研究

ヤマハミュージックジャパン

年間PV数260万以上のFAQ
顧客視点の改善で自己解決率高める

楽器・音響機器などを製造・販売するヤマハグループでは、製品群ごとに専門特化したスタッフが、楽器の購入相談や手入れ方法、演奏操作などに関するさまざまな問い合わせに対応する。一方、簡単な問題は自己解決できるようFAQを公開。アンケートを駆使し、顧客視点で探しやすく理解しやすい工夫を凝らし、自己解決率を高めている。

 幼い頃から音楽に親しみ、長じて楽器演奏を趣味・仕事とする人は多い。そうした人々の生活に溶け込んでいるのがヤマハの楽器だ。同社はアコースティックからデジタルまで多種多様な楽器をはじめ、業務用音響機器やオーディオ機器など、さまざまな製品・サービスを提供している。

 ヤマハミュージックジャパンは、ヤマハ100%出資の国内販売会社で、楽器・防音室・音響機器などの販売および教室事業などを展開している。

 同社の顧客サポート体制をに示す。多くの窓口があるが、このうち主にコンシューマ対応を行っているのがカスタマーサポート部が運営する『お客様コミュニケーションセンター』(「ピアノご相談窓口」から「Line 6 インフォメーションセンター」までの8つの窓口)と『修理ご相談センター』だ。

 内容は、楽器の購入前相談から手入れ方法、操作・セットアップ方法、壊れて出ない音があるなど多岐にわたる。それぞれに専門性が高く、対応には十分な知識が要求される場面も少なくない。

 センターで難易度の高い問い合わせに対応する一方で、比較的容易な質問は自己解決できるよう注力する。とくに公開FAQは重要なチャネルとなっている。例えば、同センターの昨年の問い合わせ対応実績は、電話が約4万件でメールは約1万件。これに対し、FAQの年間PV数は約262万件にのぼる。このことからも、FAQでの自己解決率が非常に高いことがわかる。

 本誌では、コンタクトセンターの取り組みとともに、FAQの公開・改善のプロセスを紹介する。

カスタマーサポート部 お客様コミュニケーションセンター センター長の平井大生氏(左)、カスタマーサポート部 CS・品質企画課 主事の倉見 学氏

カスタマーサポート部 お客様コミュニケーションセンター センター長の平井大生氏(左)、カスタマーサポート部 CS・品質企画課 主事の倉見 学氏

図 日本国内におけるお客様応対・サポート体制

図 日本国内におけるお客様応対・サポート体制

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Center Profile

センター

「お客様コミュニケーションセンター」は浜松市に所在。製品群ごとに分かれた8つの専門窓口を運営する。営業時間は平日10時〜17時、管理者を含めて約30人の少数精鋭。雇用属性は正社員が多いが、元々は“音楽・楽器が大好き”な派遣社員から転換。電話・メールの問い合わせ件数に対してFAQ利用件数が桁違いに多く、解決率も高い。