コールセンター利用者調査2018
1200人の
カスタマー・エクスペリエンス
NPS、CESのロースコア回答者の共通点
「待たされた」「理解できない説明」
コールセンターの最大の役割とは、「電話をかけてきた消費者のロイヤルティ向上」にある。編集部では、過去1年以内に企業のコールセンターに電話をした経験を持つ消費者を対象にアンケートを実施。その経験について、不満点、対象企業の推奨度などを聞いた。依然として、つながりやすさをはじめとした体制や仕組みに強い不満を示す消費者が多い。
「話をすり替えてごまかされた」「(オペレータに)逆ギレされた」「ショップ店員、オペレータともに複数の人間がまったく違う回答を平気でする」──。いずれもコールセンターに電話をかけた消費者の声(経験)だ。コールセンタージャパン編集部では、過去1年以内に企業のコールセンターに電話をした経験を持つ消費者を対象としたアンケートを実施。計1200人の回答から得た「コールセンターでの顧客経験」をもとに現状と課題を明らかにする。
「利用したコールセンターのサービスに対する不満」は、「待ち時間が長い」が62.5%を占めた。以下、「話中が多い」(33.3%)、「音声応答システムでの番号入力」(29%)と続く。全体的には、オペレータ個人のスキルというより、センターの体制や仕組みに起因する不満の方が大きい。
今回は、「電話した経験を踏まえて、その会社を他人に推奨する可能性」、つまりNPS(ネット・プロモーター・スコア:ベイン&カンパニーおよびフレドリック・F・ライクヘルド氏が開発したロイヤルティ指標)を聞いた。その結果は「−58.3」。最も多かったのは「5」で、以下「7」「6」「8」「0」と続いた。
「0」の回答者は、その多くが「コールセンターに対する不満」で4つ以上の項目にチェックしている。ほぼ全員が「待ち時間が長い」と回答しているが、オペレータの対応に対しても「説明がわかりにくい」「対応が怠慢」などの指摘が多いことが特徴だ。「0」をつける回答者には、複数回のネガティブな経験をしている傾向がある。
図 利用したコールセンターのサービスに対する不満(n=1200、複数回答あり)
※画像をクリックして拡大できます
I.通信販売
大きい「待ち時間」へのストレス
コールリーズンごとの対策がポイント
II.携帯電話会社
呼量削減できる余地は大きい?!
求められる「自己解決」手段の強化と誘導
III.生保/損保会社
“個人情報を扱う高難易度対応”
高い「電話」への依存度
IV.証券会社
オペレータ採用・教育の条件
高い「知識」と「理解力」への要求レベル
V.お客様相談室
多種多様なコールリーズン
求められる対応スタッフのスキル検証
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