ネクストリング

2026年4月号 <センター探訪>

ネクストリング
同業者同士で助け合う職場

急な休みを“前提”にする
声優・俳優を惹きつけるセンター

 ネクストリングの現場を一言で表すなら、「休みやすさを、制度ではなく運用で成立させたセンター」だ。声優・俳優の採用に特化した同社では、オーディションや撮影で予定が変わることを“例外”と扱わない。むしろ、変動を前提に組み立てた運用が、働き手の安心と応対品質の両方を支えている。

 同社設立時、差別化の軸に据えたのが「声優・俳優専門」だ。求人面では「声優コールセンター」「劇団コールセンター」の名称で特許を取得し、独占的な優位性を確保した。採用は声優事務所や俳優事務所の所属者を優先しつつ、フリーの声優でも活動実態があれば採用する方針で、「声」を重視する。

 最大の難所はシフトである。一度に7人が休むこともあるようだ。そこで、同社が取るのは、あらかじめ定員オーバーで人員を配置する方法だ。急な休みを許容するだけでなく、欠員が出ても現場が回る状態を先につくる。俳優の水谷さんは、20年の俳優キャリアの中で「最も働きやすい環境」と評し、急な仕事が入っても代替要員を探す必要がない点を挙げた。声優の吉田さんも3年間在籍し、同業者同士の理解とサポートがある環境を評価する。

 この“同業者が集まる職場”は、品質面でも特徴を生む。水谷さんは声のトーン調整や感情への寄り添いが自然にできると語り、吉田さんは感情読み取り能力と表現力が顧客対応に生きると説明する。怒りの強い顧客をなだめ、最終的に謝罪されるまでに至った経験もあるという。

 現在、業務はインバウンド中心だが、今後はアウトバウンドも導入し、余剰人員の有効活用を図る計画だという。

 休みやすさが最大の特権──急な休みを前提にした運用設計が定着を生み、声の技能と相互支援が応対品質を押し上げる。ネクストリングは、その因果を現場で実装している。

左から同社オペレータの吉田さん、水谷さん
左から同社オペレータの吉田さん、水谷さん
業務中の様子
業務中の様子

2026年03月20日 00時00分 公開

2026年03月20日 00時00分 更新

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