ズィーバーコミュニケーションズ |
詳細を見る | 対象ユーザー | クラウドコンタクトセンターシステムのユーザー企業 |
対象規模 | 規模の大小問わず | |
製品形態 | クラウド | |
価格情報 | 初期費用:40万円、1ライセンス2,000円 /席~ | |
製品概要 | 「壁deコンタクト」は管理者一人ひとりが自由に表示項目やレイアウトを設定できるレポートサービス。ベンダー依存であったレポート作成の不自由さをなくし、セルフサービスでレポートを作ることができる。「地図deコンタクト」はオペレータの在宅稼働もモニター可能で、オフサイトのコンタクトセンター業務にも対応するシートマップ。「地図(オフィス以外の作業場所)」と「オフィス」の複数拠点で働くオペレータを一緒に表示することが可能だ。 | |
ビジネス戦略
急速に進行するクラウドシフト。しかし、導入企業の悩みとして「何を選べばいいのかわからない」、そして「とくに外資系ソリューションで不足しがちな機能の補完」などが挙げられる。それを解消し、“誰にでも使いやすいIT”の提供を標榜するのがズィーバーコミュニケーションズだ。外資系プラットフォームの機能を補完する「deコンタクトシリーズ」を中心に、マルチベンダーで「かゆいところに手が届く」ソリューションを展開している。
コンタクトセンターに限らず、ほぼすべてのITソリューションがクラウド化した結果、新規参入が目立つカテゴリーも多い。企業にとっては選択肢が豊富になった一方、導入・リプレース時に「何を選べばいいのか」と悩む担当者が増えたのも事実だ。
創業以来、「ITに不慣れな人でも使うことができるソリューション」の提供を標榜するズィーバーコミュニケーションズは、そうしたユーザー企業へのコンサルタント、ソリューション開発、クラウドサービス事業などを軸にビジネス展開している。
コンタクトセンター領域においては、ソリューション開発はナイスジャパン「CXone」、ジェネシスクラウドサービス「Genesys Cloud CX」、AWS「Amazon Connect」などのプラットフォームのAPIを活用したCRMツールとの連携やソフトフォン開発なども請け負う。また、これらプラットフォームのクラウドソリューションの導入支援も展開。取締役 最高戦略責任者の鈴木利秋氏は「とくにここ1〜2年は、ナイスジャパンの『CXone』の提案が増えています」と直近のビジネス概況を語る。
ここ数年、導入企業が増えているのが、それまで培ってきたノウハウで自社開発したソリューションの「deコンタクトシリーズ」だ。
「クラウド型コンタクトセンターシステム(CCaaS:コンタクトセンター・アズ・ア・サービス)の導入時に、レポーティングやシートマップなどに機能がデファクトのままだと使えない、あるいは使いにくいケースもあります。お客様のニーズと機能のギャップを埋めるソリューションです」(鈴木氏)。
具体的には、シートマップである「地図deコンタクト」、レポーティングサービスの「壁deコンタクト」、警告灯サービスの「ピカッdeコンタクト」の3つのソリューションで構成されている(図1)。主力は地図deコンタクトで、年内には1万ライセンスに到達する見通しだ。
鈴木氏は、「当初は中堅中小規模のお客様が多かったのですが、2021年にはAmazon Connectとの連携で1000名規模のセンターに採用されました。ここ2年ほどは、Genesys Cloud、CXoneとの連携でさらに拡大基調にあります。また、海外での利用ニーズも高まってきたので、英語版もリリース予定です」と現状を説明する。
コンタクトセンターのコミュニケーション・プラットフォームは、海外ベンダーのソリューションのシェアが圧倒的に高い。結果的に例えばレポートならば日本語の問題や、ウォールボードのレイアウトなどに融通が利かないケースがある。とくにシートマップは、日本独自の進化を遂げたソリューションと言っても過言ではなく、そもそも標準装備されていないプラットフォームもある。地図deコンタクトは、手上げの通知機能などを含め、「現場にとってかゆいところに手が届く」機能をサポートしており、それが広く受け入れられている要因といえる。
deコンタクトシリーズは、常に利用企業のニーズに基づいて機能強化を繰り返している(図2)。今後も、マルチプラットフォームの方針を崩すことなく、幅広い層のコンタクトセンター向けにきめ細かい提案を継続する方針だ。
「例えば、金融のユーザー様の増加に伴い、情報セキュリティについては『もっと詳細なオペレータの操作ログが残るようにしてほしい』など、より高度なご要望が目立つようになってきたので、脆弱性診断を含めて対応開始しました」(鈴木氏)。
そして近年、力を入れているのは、やはり「AI」の活用だ。
鈴木氏は、「例えば、リアルタイムの翻訳機能。音声、テキスト両面で翻訳と要約をリアルタイムで実現する機能を、現在、私どもが力を入れている旅行業界のコンタクトセンター向けにご提案するなど、これもニーズに応じて迅速かつ柔軟に提案する方針です」と説明する。
現段階では、主に「CXone」に搭載されている生成AI「NICE Enlighten AI for CX」を活用したソリューション開発を進めているという。もちろん、ジェネシスやAWSのソリューションで提供される生成AIにも対応する予定だ。こちらも、deコンタクトシリーズ同様、現場のニーズを汲み取った開発・提供による「わかりやすさと扱いやすさ」という同社の強みを活かした展開になりそうだ。
これらの新たな取り組みを通して、同社はAI/RPAを駆使したコンタクトセンターの将来像の提案を企図している。具体的には、コンタクトセンター従事者が一番困っているコールルーティングなどを自動生成で最適化させ、業務をよりスムーズにさせる考えだ。現場の一番の課題を解決することで、従事者の感動・幸福につなげようとソリューション開発に注力している。すでにプロトタイプの用意があり、市場の反応をさらにフィードバックさせて進化を目指す。
あくまでもクライアント企業の課題解決を第一に考えるということが同社のポリシー。豊富なクラウドコンタクトセンタープラットフォームの構築経験を活かし、ソリューションの選定から導入、稼働後のサポートまで一貫して携わることで、クライアントの事業を支援するという信念を貫く構えだ。
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2024年11月20日 09時00分 公開
2024年11月20日 09時00分 更新