NTT Comとトランスコスモス、生成AI活用において戦略的事業提携を締結

NTTコミュニケーションズ(東京都千代田区、小島克重 代表取締役社長、以下 NTT Com)とトランスコスモス(東京都豊島区、牟田正明・神谷健志 代表取締役共同社長)は、AI活用時代のDigital BPOソリューション(※)領域において戦略的事業提携を締結。NTT ComのAI技術をはじめとしたテクノロジーやインフラと、トランスコスモスの業務に精通した高度な運営ノウハウおよびDX活用人材を組み合わせることで、これまでにない強固なDigital BPOソリューションを開発・提供する。

NTTコミュニケーションズ 小島社長(左)、トランスコスモス 牟田社長(右)


少子高齢化による労働人口の減少が課題となるなか、企業が持続的な経済成長を実現するためには、ICT活用によるDXとそれを担う人材の確保が重要となる。しかし、これを個社で実践するのは容易ではなく、技術力や運営ノウハウ、必要人材を抱えるパートナーへのアウトソーシングによる実現が求められている。
NTT Comは、生成AIやIOWN、5G、IoT、クラウドなど最新のテクノロジーを駆使したDX推進に強みを持つ。一方、トランスコスモスは、Digital BPOを軸に法人向けの幅広いBPO業務やコンタクトセンター運営など、業務サポート領域に強みがある。両社が連携することで、「インフラ・テクノロジー」と「高度なノウハウ・DX活用人材」の両面から、クライアント企業の競争力強化に資するソリューションの提供拡大を図る考えだ。


■事業提携の全体像
主に「新規ソリューションの共同開発」と「顧客への導入・運用」の2つを行う。新規ソリューションの共同開発では、NTT版大規模言語モデル「tsuzumi(つづみ)」を活用した次世代コンタクトセンターの開発や、教師データの提供による高精度な生成AIソリューションの開発を両社で進める。また、経理・人事のバックヤード業務など、業界横断の共通業務の課題解決に向けたインフラ・テクノロジーと専門人材をパッケージにした新たなソリューションの開発を行う。一方、顧客への導入・運用では、両者で開発したさまざまなソリューションを互いのクライアント企業へ共同で提案・提供する。

            <事業提携の全体像>


■「tsuzumi」を活用した次世代コンタクトセンターの開発
コンタクトセンターの業務効率化および顧客接点の高度化を目的に、「tsuzumi」を活用したセキュアなAIコンタクトセンターを開発。「tsuzumi」の特徴である超軽量を生かし、専門的な内容や各社特有の内容を学習させることで回答精度を向上させる。また、オンプレミス環境やNTTグループのプライベートクラウドで利用できるため、高セキュリティを実現。さらに、「tsuzumi」を活用したAI自動応対サービスを展開し、要望に応じた最適な回答提示や自動化によりCX向上にも貢献する。

     <「tsuzumi」を活用した次世代コンタクトセンター>

本事業提携により両社は、今後5年間で1000億円のビジネス規模を目指す。

※ Digital BPO:BPO業務と各種テクノロジーを融合した、クライアント業務の変革を支援するサービスの総称

2024年08月01日 09時57分 公開

2024年08月01日 09時57分 更新

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