今日から始めるメンタル・ケア One Point Lesson 第2回


“着席したままストレッチ”のススメ

著者:きゃりあす 奥 富美子
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  「出勤してブースに着いてから、一度も席を立つことなく、ずっと同じ姿勢で仕事をしていた」なんていうことはありませんか。

 コールセンターは、コミュニケータ1人ひとりが効率よく仕事ができるようにサポートする仕組みが整っています。

 例えば、コミュニケータは自席のPCを操作すれば、問い合わせに答えるために必要な情報を得ることができます。また、困ったことがあってもコミュニケータは座ったままです。手を挙げれば、SVが近づいて来て教えてくれます。

 かつては、「ファイルを取るときに手を伸ばしたり、下にあるものを取るときに腰を屈めたり、キャビネットに行くのに歩いたり」と、仕事中に自然に身体を動かしていたものですが、その機会がなくなりました。手元でさまざまな情報を得られるようになった分、身体の動きはほとんどなくなりました。姿勢が固定されてしまっています。その分、「あえて動かす」ことをしなければならないでしょう。

 朝礼でラジオ体操をしてから業務に就く余裕があるといいのでしょうが、そうもいきません。ほんの少しだけ身体を動かしてから着席するのはどうでしょうか。

 はじめに、鼻から息を吸いながら両肩にグッと力をいれてあげます。肩が耳につくくらいにあげます。そのまま静止して2~3回深呼吸します。そのあと、フゥ~ッと口から息を吐きながら、一気に力を抜き、腕をだらんと下におろします。このとき、肩の上に載っている「重荷」、つまり気になっていることや抱えている大変なことなどを降ろすことをイメージしてください。

 ブースに着いている業務中も、身体を動かしましょう。

 
ゆっくりと動かすことがポイントです。首を動かします。
 首の後ろで両腕を組んで、腕の力を借りながら首を前に倒し首筋を伸ばします。

 右手を頭の上から伸ばして左の耳上あたりをもち、首を右に倒します。左側も同様に行います。天井を見るように頭をあげ、首の前側を伸ばします。

 
頭のてっぺんで大きな弧を描くつもりで首を回しましょう。
 つぎは肩甲骨です。
 腕を肩につけます。肩にかばんをかけて、そのかばんのベルトを持つような感じです。

 
そのまま肩を回します。
 このとき、肩甲骨を意識します。
 肩を動かすというよりも、背中の方まで大きく肩甲骨を動かすことをします。

 ゆっくりと大きく片側ずつ回します。
 腰は、左にひねったり右にひねったりしますが、そのときに椅子の背もたれをつかむとやりやすくなります。

 そして、机の下の足も動かしましょう。
 ももの上げ下げをしたり、足を遠くに出して、床にかかとをトンとつけたり、つま先をチョンとつけたりします。両足行います。

 決して無理をせず痛みを感じたらストップです。業務中も身体を動かすことを意識的に行いましょう。


(コンピューターテレフォニー2013年3月号掲載)

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2024年01月31日 18時11分 公開

2013年04月23日 17時47分 更新

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