コンフリクトは避けられない

目的を達成するという意欲が高ければ高いほど、「Conflict(衝突)」は起こりやすくなる。

一般的に、日本人はコンフリクトを回避する傾向が強い。

「和をもって貴しとなす」精神も影響しているのだろうか、「コンフリクトはとにかく不協和音しか生まない」と誤解する向きもある。

しかし、コンフリクトはチームを活性化させ、より逞しいチームへと変貌させることにつながる。

コンフリクトを「新たな世界を見つけ出すチャンス」につなげるためにリーダーが果たすべき役割は多い。

たとえば、「好奇心を持って聴き、話すこと」だ。

ある提案に対し「良し悪し」を判断しようとすれば、それはコンフリクトを起こした当事者たちの敵意の種になる。

好奇心を持って聴き、話をすれば、その提案はそこから一気に膨らみ始め、多くの可能性を秘めたアイデアへと変化する。

また、コンフリクトの真っ只中にいると、それぞれが持つ「自分たちの真実」が固定されていくため、「解釈の違いであること」の気付きを促すというのもリーダーの役割だ。

それぞれの立場から考えてもらったり、両者が同意できる点を探し出させるといったやり取りで、互いに共感をもって話をしやすくなる場を設けるといい。

コンフリクトを止める命令はしてはいけない。

火種が燻り続け、不穏な空気を抱えたチームは土台から崩れだすことにつながる。

コンフリクトは避けられない。

それを活かすという発想が重要だ。

著者:つくる考房 井口大輔
この著者の講座は「
チームビルディングとモチベーション・コントロール~現場の“やる気”を引き出す技術」「リーダーシップ研修~理論と実践で学ぶ組織行動学」です。

2024年01月31日 18時11分 公開

2016年11月17日 11時09分 更新

その他の新着記事

  • スーパーバナー(リンク1)

購読のご案内

月刊コールセンタージャパン

定期購読お申込み バックナンバー購入