都築電気

いまや顧客体験(CX)の優劣は、企業競争力を左右する要素となっている。顧客接点においては、デジタルシフト、生成AI活用など、IT投資も活発化している。
ただし、機能や製品を導入するだけでは、自社が目指すCX像にたどり着きにくい。電話を起点として、企業のコミュニケーション基盤の構築に長年携わってきた都築電気は、個社ごとのCXを実現するための提案強化を図っている。
従来のPBXやCTIの構築・運用に加え、CRM、AI、データ活用まで提案領域を拡大。オフィスコミュニケーション領域も含め、顧客接点を「面」で捉える体制へ移行している。CX統括部 CXビジネス推進部 シニアマネージャー 兼 セールスエンジニアチーム長の平林 謙太郎氏は、「お客様企業の業務理解と顧客理解のもと、適切なソリューションを組み上げることが我々の役割と考えています」と強調する。
例えば、CTI基盤は、Avaya、Genesys、グループ会社のコムデザインの「CT-e1/SaaS」を揃え、既存のシステム環境やセキュリティ、コスト、カスタマイズ要件に応じて提案している。顧客ニーズに応じて、デジタルチャネルを含む周辺ソリューションのラインアップも広げ、顧客課題に応じた最適なソリューション提案を実現している。
顧客企業起点の提案を支える組織変革も進めている。この3年で営業と技術を同一組織に集約し、2026年4月にはデータ活用を担うCXイノベーション室を新設した。さらに、コンタクトセンター運営の国際的な品質基準『COPC』をベースとしたアセスメントサービスを提供し、現状と目指す姿のギャップを整理。適切なソリューション選定や運用改善提案につなげている。平林氏は、「AI活用においてありがちなのは、手段から入ると本来の課題とずれること。目的に立ち戻り、運用とソリューションをセットで考えることが必要です」と説明する。
今後はAIによって、CTI、CRMシステムをはじめ、既存製品の境界が一段と曖昧になるとみる。コンタクトセンター自体も、従来の枠組みから再定義される可能性がある。だからこそ、製品起点ではなく、「顧客企業が何を実現したいのか」を見極めて提案する力が重要になる。
これを踏まえて、現在開発を進めているのが、業種・業務別のソリューションサービスパック(SSP)だ。まずは、Web動線やIoTデータなどから把握したカスタマージャーニーに基づくアウトバウンド業務のパッケージ化を検討している。個社への提案で蓄積した業務理解や課題解決の知見を横展開し、オファリングを整備していくという。
会員限定2026年09月20日 00時00分 公開
2026年09月20日 00時00分 更新
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