ていねい通販&情報工房

2026年7月号 <センター探訪>

ていねい通販&情報工房
顧客との関係性を科学するラボ

購入しなくても続く関係
顧客の“居場所”を創る

 関西の陸の玄関口、新大阪に拠点を構える情報工房は、1業種1社を信条にクライアント企業のビジネスを徹底的に支援する。

 同社は、健康食品・化粧品通販を展開する「ていねい通販」との共同で実験的組織「ていねい研究所」を立ち上げた。目指すのは、単なる問い合わせ対応ではない。お客様1人ひとりと関係性を育てる“ホスピタリティ組織”への進化だ。

 特徴は、コミュニケーター1人ひとりが200~400人程度の「マイユーザー」を持つ点にある。担当スタッフは、お客様の暮らしや価値観、悩みごとまで理解しながら、長期的に関係を築いていく。目指すのは、「お客様とスタッフが一緒に幸せになる関係」だ。

 取り組みの出発点は、ある顧客の言葉だった。「妊娠して、商品が合わなくなったので買えない。でも、ていねい通販が大好きなんです」──購入していないからといって、関係を終わらせていいのか。ていねい研究所は、そういう思いを起点に、新しい管理手法を形にしている。

 同研究所では、購買履歴ではなく、電話、手紙、アンケート、LINE、SNSなどのコミュニケーション履歴に着目する。顧客とスタッフのアクションを蓄積し、関係性の深さを可視化する独自指標「アフィニティマップ」を開発。お客様を「これからのお客様」「積極的なお客様」「控えめなお客様」「つながりのお客様」の4つに分類し、“どれだけつながっているか”で見る。

 象徴的なのが、「おむすびLINE」だ。問い合わせ窓口ではなく、コミュニケーションそのものを目的にした場で、七夕の願いごと、結婚式の写真、家族の悩み、日常の出来事が交わされる。そこにあるのは、商品を売るための会話ではなく、「気にかけてもらえている」という安心感だ。

 処理するためのセンターから、関係を育てるセンターへ。情報工房がていねい研究所で進める挑戦は、コンタクトセンターの新しい目的地を示す実験といえそうだ。

左より、ていねい通販の乾さんと情報工房の橋本さん
左より、ていねい通販の乾さんと情報工房の橋本さん
業務中の様子
業務中の様子
「おむすびLINE」への招待状
「おむすびLINE」への招待状
「おむすびLINE」の例
「おむすびLINE」の例

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会員限定2026年06月20日 00時00分 公開

2026年06月20日 00時00分 更新

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