AIロープレ
生成AIの進化に伴い、接客・営業現場の新人育成や品質強化に「AIロールプレイング」の導入機運が高まっている。活用すれば、オペレータはいつでもトレーニングを実践でき、平準化された評価・フィードバックを得てスキル向上が期待できる。また、講師の工数も大幅に削減可能だ。“教育DX”を支える4社の「AIロープレ」を検証する。
コールセンターの主要業務である接客・営業において、ロールプレイング(ロープレ)は早期にスキル向上、実践力を身につける重要な手段だ。とくに近年は顧客対応の自動化が進み、オペレータには難易度の高い問い合わせが寄せられるため、ロープレの重要性はますます高まっている。しかし、相手役を務める講師の負担も大きく、十分に実施できないという企業は少なくない。この課題を解消する手段として注目されるのが生成AIを活用した「AIロープレ」だ。
AIロープレは、生成AIの対話機能を用いた模擬応対を行うことで接客スキルの向上を図る。具体的には、業務内容に応じたシナリオを設定。オペレータは、顧客役のAIアバターと対話し、要望の聞き取りや解決策の提案などを行いながらゴール(目的)を目指す。終了後は応対内容についてAIが評価・フィードバックを実施。オペレータはそれに従い自己研鑽することでスキル向上につなげる(図)。
業務の複雑さが増すコールセンターで人材育成の高度化・効率化を図るにはデジタル化が必要だ。eラーニングやナレッジツールなどによる知識習得(インプット)と、AIロープレによる実践(アウトプット)──今後は、これらを上手く組み合わせることが、“教育DX”推進のカギになる。

主要な「AIロープレ」ベンダーの一覧(掲載順)
Sapeet
エクサウィザーズ
VideoTouch
アドバンスト・メディア
2025年10月20日 00時00分 公開
2025年10月20日 00時00分 更新