アップセルテクノロジィーズ

労働人口の減少が加速する国内市場において、コールセンター業界は深刻な人材不足に陥っている。一方、企業からのアウトソーシング需要は増加しており、とくにオフライン型通販など高齢者を対象としたビジネスを展開する企業では電話応対のニーズが根強い。こうした状況を踏まえ、アップセルテクノロジィーズは、AIオペレータ「miraio」をリリースした。
「労働力不足の中で、お客様のニーズに応えていくには、AI実装による自動化が不可欠。しかし、現在のAI技術では質の高い対話はまだまだ困難です。そこで、パートナー企業と共同で“人間のように意味を理解して行動できる”AIライセンス『PUT(プット)』を独自開発しました」と、代表取締役会長CEOの高橋良太氏は話す。
PUTは、コールセンターBPO事業を展開する同社のコールビジネスのノウハウと、AI・自然言語処理のエキスパートであるpluszeroのAEI技術を用いて開発。AEIは、第4世代AIとも呼ばれる二重過程モデルを採用、左脳的なルールベースのAIと右脳的な機械学習のAIの双方の長所を生かし、人間のように思考する高度な言語処理能力と対話能力を兼ね備える。miraioは、この技術をCTIと連動させている。
具体的にmiraioは、独自開発のクラウド型CTIプラットフォーム「UPSELL CLOUD」上で動作し、呼量が多い時にAIが応対する。例えば、オペレータが10人いて、11人目の顧客が着信した場合に発動、人間に代わって顧客対応を行う。電話対応なので基本的にシナリオに従うが、脱線しても会話を続けて目的を達成できるよう自律的に思考し行動するのが特徴だ。
また、miraioの対話はすべてリアルタイムにテキスト化され、モニタリングできる。SVが監視し、問題が起きそうな場合はエスカレーション対応に切り替えられる。
応対の自動化はオペレータからの置き換えが目的になりがちだが、同社はあくまでも人が優先という。「我々は人の暖かみや寄り添いが重要と考えています。そのため、人とAIが共存する世界を作りたい。将来、労働人口が減り人が50%、AIが50%になるかもしれません。それゆえ最初から質にこだわってPUTを開発しています」(高橋氏)
PUTの適用領域は広い。例えば、アバターを与えたデジタルヒューマン「virddy」は、ドライブスルーの顧客対応などを想定。レセプションやサイネージでの顧客案内なども展望する。さらに、PUTのライセンス販売も視野に入れる。
「PUTは非常に大きなビジネスチャンスです。AIソリューションは各社が同じスタートラインに立ったところ。当社が市場を開拓できる可能性があります」(高橋氏)
2025年08月20日 00時00分 公開
2025年08月20日 00時00分 更新