日立システムズ、コールセンターに音声認識IVRシステムを採用

 日立システムズ(東京都品川区、髙橋直也社長)は、自社コールセンターで集約するフィールド作業員からの作業報告の業務効率化を目的に、アドバンスト・メディア(東京都豊島区、鈴木清幸会長兼社長)の音声認識技術「AmiVoice」を活用した音声認識IVRを導入した。

 これまで日立システムズでは、フィールド作業を行うカスタマーエンジニア(CE)は、顧客企業先での作業終了後、自社コールセンターのCE支援センタに電話で作業内容や作業結果などの報告を行っていた。一方、それを受けるCE支援センタのオペレータは、CEとの読み合わせ確認を交え、報告内容を漏れなくキーボード入力していた。しかし、CEの限られた時間での作業報告や、CE支援センタのオペレータ1人当たり約100件/日にのぼる報告対応は、それぞれ業務負担を強いられるため、従来どおりの正確かつ、より迅速な報告業務を維持した運用体制の改善が急務となっていた。

 そこで今回、CEがCE支援センタに作業報告する際、確認項目に沿った作業内容や作業結果を、オペレータを介することなく、電話に向かって発話するだけでスムーズに報告できる音声認識IVRを導入し、本格稼働した。音声認識IVRは、プッシュ型IVRと異なり長いガイダンスを必要とせず、また深い階層構造でも音声認識により直接該当項目に遷移し報告ができるため、効率的な業務運用が可能となる。同システムの導入により、CE支援センタのオペレータの作業が軽減されることで、入力内容のチェックなど、より顧客企業へのキメ細やかなサービスに取り組める体制が構築されている。

◆日立システムズが導入した音声認識IVRの特徴は以下の通り。

1)自然発話対応
 例えば「YES」の項目について、「はい」「OK」「チェック」と発話しても「YES」発話と同様の認識がなされるように設定することができ、CEのさまざまな発話パターンに対応することが可能

2)報告内容の復唱機能
 報告必須項目を音声合成により復唱する機能を搭載。これにより、CEは報告内容(発話内容)を確認することができ、報告ミスを防ぐことができる

3)報告内容の確認機能
 CE支援センタのオペレータは、CEの報告内容を管理画面上で確認することができるとともに、重大な作業報告の不具合が発生した場合はアラート通知機能により、即座に対応することができる

4)メール送信機能
 CEによる作業報告完了後、携帯端末に入力受付メールを通知する仕組みを設定している。これにより、作業報告が完了したことが目視できるため、報告漏れを防ぐことができる

◆運用イメージ(クリックで拡大)

2024年01月31日 18時11分 公開

2013年07月02日 11時26分 更新

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