NTTテクノクロスとTMJ、ベネッセのセンターで高精度なVOC分析の実証実験開始

 NTTテクノクロス(東京都港区芝浦、串間和彦社長)は、TMJ(東京都新宿区西新宿、丸山英毅社長)と、コンタクトセンターに集まる顧客の声(Voice of Customer:VOC)の分析精度向上を目的として、音声ビッグデータソリューション「ForeSight Voice Mining(フォーサイト ボイス マイニング)」を活用した実証実験を2020年3月2日より開始した。

 同実証実験は、TMJが受託するベネッセコーポレーション(岡山県岡山市、小林 仁社長)のコンタクトセンター業務を対象に実施する。

 近年、企業に寄せられる顧客の声の重要性はますます高まり、VOCの分析・利活用の強化が求められている。ベネッセコーポレーションでは、通話終了後にオペレータが手入力するメモ情報からVOC分析を実施している。しかし、入電量の多い時期はメモ作成の時間が取れないこと、また、オペレータの技量に依存しメモ情報が不十分であることや、メモに残されなかった通話内容は分析対象外になるため、受電した顧客の声を定量的に把握できず網羅的・高精度な分析が困難で利活用しきれていないことが運営上の課題だった。

 同実証実験では、約200時間分の通話音声を音声認識技術によりテキスト化し、VOC分析を行う。すべての音声データを網羅的・高精度に分析することで、サービス改善につながる潜在的な課題やニーズを探し出し、新たな価値創造を検討していく。

 実証実験の結果を踏まえて、ベネッセコーポレーションでは、顧客管理基盤などの他システムと連携した高度な分析や、ForeSight Voice Miningのオペレータ応対支援・SV業務支援機能などの活用によるカスタマーエクスペリエンス向上に向けた取り組みを進める方針。


【ForeSight Voice Mining】
 コンタクトセンターにおける大量の音声データに対して、NTT研究所の高精度な音声認識技術や日本人特有の感情を認識する技術、コンタクトセンターに特化した分析機能を活用して企業の経営課題を解決する音声ビッグデータソリューション。コンタクトセンターで働くオペレータ・SV・分析者を支援し、業務の効率化や品質の改善に寄与する。2014年から販売を開始し、全国のコンタクトセンター 約500拠点2万5000席(2019年10月時点)に導入している。

2024年01月31日 18時11分 公開

2020年03月06日 10時07分 更新

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