ベルシステム24、在宅支援にMRを活用し実証実験

 コールセンター向けBPO事業を展開するベルシステム24は、日本マイクロソフトおよびDataMeshと連携し、コールセンター業務における“時間や場所の制約を超えた新しい働き方”の実現を目指した「コールセンター・ワークスタイル・イノベーション・プロジェクト」に着手した。具体的には、デロンギ・ジャパンから受託している全自動コーヒーマシーンのサポート業務において、Mixed Reality(MR、複合現実)を活用した実証実験を開始する。日本マイクロソフトが提供するヘッドマウントディスプレイ「Microsoft HoloLens 2」とDataMesh社の3Dホログラム技術を活用したMRアプリを組み合わせることで、オペレータがコーヒーマシーンの3Dホログラムを見ながらサポート業務を行える。

 従来、電化製品や化粧品などを提供するメーカーのサポートセンターでは、膨大な数の製品をセンター内に設置し、オペレータが実機を手に取り、実際に本体や部品を動かしながら対応していた。HoloLens 2を活用することで、実機がない場所でも対応が可能になる。
 ベルシステム24の柘植一郎社長は、「労働人口の減少が見込まれる中、企業の都合に合わせた働き方ができる人材の確保は難しくなってきている。在宅勤務など、“働きたい”と考えるすべての人が働ける環境を作ることが必要。最新技術を活用して、時間や場所の制約を超えた新しい働き方の実現を目指している」と実証実験に取り組んだ背景を語った。
 デロンギ・ジャパンの杉本敦男社長も、「豊富な知識や経験を有するオペレータが、より長く働ける環境を作ることが、サポートの品質を維持、向上できると考え、今回の実証実験に合意しました」と話す。

 ベルシステム24は、今回取り組むコールセンター・バーチャライゼーションを2021年末を目途に汎用的なビジネスモデルとして構築し、他のクライアント企業での導入も進める方針だ。


左から、ベルシステム24ホールディングス 代表取締役 社長執行役員CEO 柘植 一郎氏、デロンギ・ジャパン 代表取締役社長 杉本 敦男氏、DataMesh 代表取締役 王 暁麒氏、日本マイクロソフト株式会社 執行役員 常務 クラウド&ソリューション事業本部長 兼 働き方改革推進担当役員 手島 主税氏

2024年01月31日 18時11分 公開

2019年12月02日 16時08分 更新

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