日本IBM、SAPアプリケーションの統合基盤をクラウドで提供

 日本IBMは、SAPアプリケーションを用いた企業の業務システムを短期間かつ最適なコストで構築・運用するための統合基盤をPaaS(Platform as a Service)形式のクラウド・サービスにした「IBM SmarterCloud for SAP Applications R1.1」の提供を、2013年2月18日より開始する。
 IBM SmarterCloud for SAP Applicationsは、SAP Business Suiteを用いた業務システムを構築するための統合基盤を、自動化・標準化された構築支援や運用管理のサービスと合わせて提供する。クラウドの特性を生かし、システムへの初期投資や所有費用を抑えることによるコストの最適化や、柔軟かつ迅速な開発・本番環境の導入による作業期間の短縮を可能にする。戦略的なビジネスの新規立ち上げや増強、海外拠点の開設など、業種や業態を問わず、いま求められている経営変革を迅速に進めたい企業に最適なサービスだ。
 IBM SmarterCloud for SAP Applicationsは、クラウド環境とそのサービス管理やセキュリティ機能を提供するIBMのマネージド・クラウド・プラットフォーム「IBM SmarterCloud Enterprise+(SCE+)」を活用している。SCE+の特徴である仮想サーバー、OS、ミドルウエア、ストレージ、ネットワークなどのインフラ層の運用・管理機能に加え、その上で稼働するシステムの運用やデータベースの管理など、SAPアプリケーションを用いた業務システムに必要な基盤の要素を統合することで、高い可用性と業務継続性を実現している。また、新たなSAPアプリケーションを用いたシステムの構築、データベースのリフレッシュ、既存システムのクローンの作成など、自動化・標準化されたプロビジョニングやサービスのメニューで、作業の効率化を支援する。クラウドは、IBMがグローバルに展開するクラウド・センターから最適な場所を選択でき、システムの導入、管理、運用は、専用のWebポータルを通じてリモートで実施できる。
 IBM自身、グローバルで最大級のSAPユーザーであると同時に、テクノロジー、サービス、ホスティングなど、SAPのさまざまな種類のCertified Partnerとして、多くの企業に対するSAPアプリケーションを用いたシステムの構築・運用の実績がある。また、IBMのクラウド・サービス上でSAPアプリケーションの提供や導入支援を行うスキルや能力について認定を受けている。IBM SmarterCloud for SAP Applicationsで提供される自動化・標準化されたメニューやサービスは、これらで培ったIBMの経験・知見を活用したもの。
 IBM SmarterCloud for SAP Applicationsは、月または年単位のサービス契約に基づき提供。サーバー、ストレージといったシステムインフラ、OSや運用管理などのソフトウエアと、SAPアプリケーションを用いたシステムの運用をクラウドサービスとして一括で提供する。また、オプション・メニューによるリソース追加や運用サービスを、必要に応じて選択し追加することが可能だ。サーバー・プラットフォームは、IntelベースまたはPowerベースを選択できるす。加えて、運用状況や障害状況の確認が可能な専用のWebポータルや、サービスヘルプデスクが提供される。なお、SAPライセンスは含まれていない。

2024年01月31日 18時11分 公開

2013年01月24日 14時13分 更新

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