ベルシステム24、継続雇用期間6カ月超のセンター有期雇用社員2.2万人を順次無期雇用化へ

 ベルシステム24(東京都中央区、柘植一郎社長)は、全従業員が安心して長期にわたり働くことができる職場環境の創出を目的に、来年度以降を見据えた働き方改革に着手。人事制度改定第一弾として、改正労働契約法で定められた無期雇用化までの期間である5年を待たず、継続雇用期間6カ月を経過したコールセンターの現場管理者やスタッフなどの有期雇用社員、約2万2000人を対象に、2017年10月より、順次無期雇用化する。

 新人事制度は、段階的な導入を予定。来年度導入予定の第二弾となる新人事制度においては、対象となる従業員の職位に応じ、手当・賞与の支給や社内研修制度の利用、福利厚生の利用などの機会を提供し、自身のライフスタイルに合った働き方やキャリアアップの実現を支援する。加えて、従業員の多様なキャリア志向を実現するため、幅広い知識や技術、経験を求められる「ゼネラリスト型」のみが昇格の対象となっていた従来の制度を見直し、ゼネラリストを希望しない従業員に向け、特定職種における職能も昇格の対象とする「スペシャリスト型(仮称)」を導入、複線型のキャリアプランを新たに制定する。第二弾の制度改定にあたっては、試験的な先行導入を計画しており、社内での分析・検証を行ったうえで、来年度からの本格導入を目指す。

 現在、労働市場においては、採用難であるといわれており、その理由の一つとして、同社は、介護・育児などのさまざまな事情を背景にした働き手の制約が増加し、働きたい人と働く機会との間にアンマッチがあると考えている。そこで、従業員の個別の事情に対応した柔軟な人事制度を構築し、最適な労働環境を提供することで、人材を安定的に確保し、長期的に雇用することでさらなるサービス品質の向上を実現し、事業の拡大を加速していく考えだ。

 同社では、2017年5月23日に発表した中期経営計画の柱の一つである「人材マネジメントの高度化」を視野に、昨年度までに、一定の職務に就く有期雇用社員300名弱を正社員化、転勤のない地域限定社員制度の導入、企業内保育所の設置、総務省より『テレワーク先駆者百選』に認定されるなど、さまざまな働き方改革を推進してきた。政府の掲げる『「正規」「非正規」の不合理な処遇の是正』といった方針などに対し、将来的には、いわゆる正規・非正規の区別を廃止していく予定。今後も、多様な働き方と安定した雇用を実現する人事制度の整備を進めることで、すべての従業員が安心して長期にわたり働くことのできる環境の創出を目指す。

2024年01月31日 18時11分 公開

2017年07月14日 11時52分 更新

その他の新着記事

  • スーパーバナー(P&Wソリューションズ)

購読のご案内

月刊コールセンタージャパン

定期購読お申込み バックナンバー購入