「腰掛センター長」のトリセツ

「腰掛センター長がやって来た」
数年おきにトップマネジメントが入れ替わるコールセンターでは、経験の長いスタッフこうささやくこともあるといいます

最近、「センター長」というポストが、社員のキャリアパス(キャリアアップ)のひとつに組み込まれるケースが増えています。
背景には、経営層のコールセンターに対する評価の高まりや、そこでのマネジメント経験を重要視する傾向があるのでしょう。

しかし、センターマネジメントは多くの専門知識が必要で、営業部長や支店長といったキャリアがあっても、その知識や経験をそのまま活かせるわけではありません。

このため、新任センター長の言動と現場からの期待には、大きなギャップが生まれることが少なくありません。

クレーム対応に関わろうとしてくれないセンター長。
オペレータの悩みを見て見ぬ振りするセンター長。
これまでの経験ばかりを強調し、コールセンターにそぐわない施策を無理強いするセンター長。
――こうした不満が、現場に蔓延しがちです。

でも、情熱をもって赴任してきたセンター長ならまだしも、『自分が在籍する間だけ問題がおきなければそれでいい』――こういう本音を抱えるセンター長がいれば、それは現場にとって悲劇です。

しかし、逆もまたしかりです。
『何も知らないんだから、おとなしくしててくれ』――そんな気持ちを現場スタッフが持てば、そのセンター長は不幸です。

現場にとっては数年間で異動していく“腰掛”かもしれませんが、センター長には、コールセンターのことを深く知ってもらい、「この現場をもっとよくしていくことが、この会社にとって必要だ」と感じてもらうことが大事です。
そのセンター長がやがて経営に携わるときには、そうした思いがセンターに対する投資や理解に転化するはずです。

現場は、「何も知らないくせに」ではなく、「何でも聞いてください」の気持ちを持って、新任センター長を迎えることが大切だと思います。

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新任センター長向けのマネジメント基礎知識を学べる講座は、5月30日に東京、6月11日に大阪で「センター長のためのマネジメント入門講座」、6月18日に福岡で「コールセンター基礎講座~センター長のためのマネジメント必須知識」を開催します。

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2024年01月31日 18時11分 公開

2013年04月18日 14時43分 更新

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