アメリカン・エキスプレス、第3回サービス・アカデミーを開催

 アメリカン・エキスプレス財団(ニューヨーク本部)とNPO法人エティック(東京都渋谷区、宮城治男代表理事)は、7月21~23日の3日間、都内において合宿形式で第3回「アメリカン・エキスプレス・サービス・アカデミー」を開催した。

 これは「サービス」を考えることに特化した社会起業家向けプログラムで、社会起業家が「サービス」のさまざまな側面をビジネス、NPO双方の第一人者から学ぶことを主旨としたもの。原則創業5年以上の有望な社会起業家やソーシャル・ビジネスを展開する非営利団体の経営者ら29名が招待された。

 24時間デイケア・サービスを提供するケア・センターやわらぎ代表理事の石川治江氏による「サービス可視化への目覚め」や大地を守る会の藤田和芳社長による「社会運動と社会起業」など複数の講演、ならびに、グループワーク、ワークショップ、プレゼンテーションなどさまざまなセッションが行われた。

  アメリカン・エキスプレス・インターナショナルの須藤靖洋マーケティング副社長は、「カスタマー・エキスペリエンスへの挑戦~良いサービスを届ける為に~」と題して講演し、「ブランドを構成する要素のひとつである顧客体験(カスタマー・エクスペリエンス)は非常に重要な要素です。当社では、マーケティングや営業、コールセンターなど直接・間接を問わず、あらゆるタッチポイントで“感動体験”につながるよう務めています」と話した。具体的には、オペレータが自分の工夫を発表する5分間のスピーチコンテストや、カード会員向けイベント、東北大震災後に震災エリアの顧客に電話をかけて必要なものをヒアリングし、ランドセルやタバコ、ガソリンカートナーなどを届けた事例を紹介した。

 カスタマー・エキスペリエンスの測定法としては、コールセンターに寄せられる顧客の声の分析、顧客満足度調査、NPS(ネット・プロモーター・スコア)の3つがあるとしたうえで、「CSで高い評価を得ていても売り上げにつながらないケースは多いため、売り上げとの相関性が証明されたNPSを指標とすることは重要です。実際に、カード利用額が高い顧客ほどNPSが高く、NPSがよい顧客ほど解約率が下がることが証明されています」と解説した。

2024年01月31日 18時11分 公開

2013年07月29日 14時33分 更新

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