ジャスミーとトランスコスモスなど、国内初のブロックチェーンによる本格的なCCアプリの開発と実証実験に着手

 ジャスミー(東京都港区、佐藤一雅社長)は、6月27日に開催された「Jasmy Press Conference 2019」にて、新しいブロックチェーン技術とIoT技術を応用した事業創造と“JasmyIoTプラットフォーム”普及促進を目的とした組織「Jasmy Initiative」の活動が開始したことを発表。あわせて、顧客データの安全で効率的な利活用とデータの利便性向上を目的として、トランスコスモス(東京都渋谷区、奥田昌孝社長兼CEO)ほか「Jasmy Initiative」メンバーと、国内初のブロックチェーンによる本格的なコンタクトセンターアプリケーションの開発と実証実験の開始準備に着手したことを公表した。

 トランスコスモスとジャスミーは、両社が保有するノウハウ、技術、開発力のシナジー効果により、新しいブロックチェーン技術やIoTを応用したコンタクトセンタープラットフォームの事業創造に向け、2018年12月より共同での事業検討を開始。その後、ジャスミーがJasmyIoTプラットフォーム普及促進を目的として設立した「Jasmy Initiative」にトランスコスモスが参画。トランスコスモスをはじめとした「Jasmy Initiative」の会員企業とともに、開発環境・プラットフォームの提供、開発支援、技術支援をしながら、次世代のコンタクトセンターの実現に向けたアプリケーションの開発・実証実験に着手した。

■現在のコンタクトセンターの課題
 コンタクトセンターサービス事業においてのニーズまたは解決すべき主な現状課題は以下の通り。
1.顧客とのコミュニケーション品質向上と顧客が問い合わせなどに費やす時間などの負担の軽減
2.コンタクトセンターでの顧客とのコミュニケーションから生まれるデータ(コールログや応対履歴)の利活用
3.蓄積され続けるコミュニケーションデータの安心安全な管理運用の実現

■開発アプリの特徴
 今回、開発に着手したコンタクトセンターアプリケーションの主な特徴は以下の通り。
・通常、コンタクトセンター側のサーバーに管理・保有されるコールログや応対履歴を顧客自身で管理することが可能
・顧客側で所有されるデータは、ブロックチェーン技術による分散処理などで安全安心に保持
・そのため、顧客が再度コンタクトセンターにコンタクトした際には、毎回その都度過去の履歴や状況を改めて説明する必要がなくなる
・コンタクトセンター(または企業)は、不必要に個人情報などを保持する必要がなくなり、必要なときだけ顧客に閲覧許可を得て確認し、対応が終了したらアップデート分も含めて顧客側に返還できる
・コンタクトセンターは、顧客の許諾を得たうえで、匿名化したデータとして活用可能
・顧客は、自分の履歴として単一の会社だけでなく、複数の会社に自分のログデータを提示することにより、さらに手厚いサポートが受けられるだけでなく、不必要な重複した説明時間などが短縮できる

■実証実験の予定概要
 安心して、安全に利用できるコンタクトセンターの基本環境を提供する。最適でスムーズなコミュニケーションの仕組みやあり方、個人データの扱い方、コミュニケーションコストに対しての課題解決、コミュニケーションデータの企業顧客間の相互利活用など、本格サービス開始に向けたさまざまな視点での調査、検討、検証を実施する。具体的なアプリ配布時期や実証実験時期、実用化時期については、決定次第、順次発表の予定。

2024年01月31日 18時11分 公開

2019年06月27日 19時26分 更新

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