日本ATM、第12回社内応対コンテストを開催

 日本ATMは、第12回となる社内応対コンテストを開催した。これは同社が受託するすべての金融機関(銀行)の業務チーム(お客様窓口)の応対品質標準化と向上を目的とし、その応対レベルを競うもの。全国41チーム(約1500名)から代表者を選出。予選を通過した上位10名が決勝に臨んだ。
 
 決勝では、競技者はキラリ銀行ATM監視センターのアカツカ氏となり、ATMに来店した男性客から操作の不明点について問い合わせを受ける。話を聞くと、カードローンの返済をしたいが全額を振り込めないという。調べてみると、そのATMでは硬貨が扱えないため、男性客の要望に応えることができない。そこで別の方法を案内するのだが――。審査では、男性客が言葉にしない心情を汲み取って適切に案内できるかが問われた。

 優勝したのは、カード紛失共同受付センターチームの長窪明子さん。顧客心情を捉え寄り添った案内で勝利に輝いた。

★長窪明子さんの言葉
――優勝コメントを
長窪さん 信じられない気持ちでいっぱいです。普段はカード紛失受付専門のセンターに勤務しており、ATMからかかってくる電話は受けたことがありません。事情がわからない部分もあり、辛いなと思っていましたが、何とか対応できました。
――普段の業務と違うようですが、決勝までに取り組んだことは
長窪さん テーマとして「お金を“入れたい”ができない」というお客様への対応ということは聞いていました。そこで「お金を振り込めない」とは、ATMの現場ではどういうことなのか、いただいた資料と突き合わせながら色んなケースを想定しました。そのうえでロールプレイのシナリオを5~6パターン書き出し、サポーターと一緒に読み上げながら、(制限時間である)3分以内に入るかを検討しました。また「隠されたテーマ」が大事という話もあり、どこが隠されているのか、かなり試行錯誤しました。その結果、3分ではあまり隠せないだろうという結論に至り、お客様が何かご不満そうな声を出されたら、「何かお困りですか」と声がけしようと、昨日(決勝の前日)の朝に決めました。
――その予想が当たったということですね
長窪さん 普段はやっていない業務なので相当に準備をしていかないと無理だと思っていました。いろいろとシミュレーションしながら、サポーターからのアドバイスもあり、お客様のご不満の声を捉えられたことが勝因につながったと思います。
――職場のチームメンバーに一言
長窪さん まさかと思いましたが、お陰様で賞を取らせていただきました。今後、当チームから来年また決勝に出られるように還元していきたいと思います。
――今回の経験をどう活かしますか
長窪さん 普段は、グループリーダーとして新人オペレータの研修にもあたっていますので、お客様がお困りの時はこちらから声をかけてみようといった指導ができるようになればと思います。

★サポーターの軍司博之さんの言葉
 「本戦に出場される皆さんの実力は本当に紙一重の差だったと思います。やはり、お客様のご不満の声に気づき、対応できたことが大きな勝因だったと感じています。後は普段どおりの実力を出せるように落ち着いて対応できることを第一に考えてサポートしました。優勝、ありがとうございます」


日本ATMの中野 裕社長(左)と、優勝した長窪明子さん(中)、サポーターの軍司博之さん(右)


ファイナリストと審査員が一堂に会して

2024年01月31日 18時11分 公開

2018年11月27日 12時43分 更新

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