KDDIウェブコミュニケーションズ、「Smart Communication Award 2018」を開催

KDDIウェブコミュニケーションズ(東京都港区、山崎雅人社長)は、「Smart Communication Award 2018」を開催した。「Engage」をテーマにしたトークセッションや公開アイデアソン、同社が提供するクラウドAPIサービス「Twilio」を活用して優れた社会貢献性を発揮したサービスの表彰、最新の事例紹介が行われた。
 
冒頭のKeynoteセッションでは、米Twilio COO(最高執行責任者)のジョージ・フー氏が登壇。「あらゆる業界は変革期にあり、顧客はワンクリックでサービスの乗り換えを完了できる時代です。つまり、製品やサービス、あるいは企業に対して不満を感じれば、すぐさま離反します。こうした時代においては、顧客ロイヤルティが最も重要」と強調した。主要な顧客接点であるコンタクトセンターは、従来の電話、メールに加え、チャットやSMSといった新たなチャネルや、AI(人工知能)の活用によって、ロイヤルティ向上に努める必要性があることを示唆。EC企業などの事例を通し、企業ごとに必要なチャネルや機能をレゴブロックのように組み上げてカスタマーサービスを構築できるTwilioの有用性を述べた。



ジョージ・フー氏Twilio Flex
写真左は、米Twilio COOのジョージ・フー氏。同右は、「Twilio Flex」で構築したマルチチャネルの顧客応対画面


続いて、ツナグ(東京都港区)代表取締役の佐藤尚之氏が「ファンベースによる顧客エンゲージメント」と題して講演した。佐藤氏は、ファンベースを “ファンを大切にし、ファンをベースにして、中長期的に売上や価値を上げていく考え方”と定義。佐藤氏が関わったさまざまな企業にヒアリングを実施した結果、企業やブランド、商品の価値を支持するファンが売り上げの大半を支えており、それは全体の2割にあたるファン顧客が売上の約8割を占める「80:20の法則(パレートの法則)」に当てはまっていると示唆。さらに、「膨大な情報が飛び交う現代において最も信頼度の高い情報は、価値観の近い友人や家族によってもたらされるもの」と説明。ファンがクチコミなどで新規顧客、あるいはファン化を促すトリガーとなる可能性も示し、ファンとのエンゲージメント構築の重要性を解説した。最後に、ファンとのエンゲージメント構築における3か条として、「共感」「愛着」「信頼」の3つを挙げ、具体的な方法を共有(画像)。「コンタクトセンターは、“ファンとの接点を大切にし、改善する”ための中心的存在です。現場が意識を変えるだけでもファンの反応は大きく変わっていくはずです」と述べ、締めくくった。

3か条
写真左は、ツナグ 代表取締役の佐藤尚之氏。同右は佐藤氏が提唱する「既存のファンの支持を強くするための3か条と具体的な方法」
 

 
このほかのセッションでは、LINE社(東京都新宿区、出澤 剛社長)が、コミュニケーションアプリ「LINE」の法人向け公式アカウントを活用したカスタマーサポートサービスの全容を解説。ベルシステム24(東京都中央区、柘植一郎社長)は、「音声認識IVR」「自動翻訳」や自社におけるTwilioを活用したサービス構築取り組みを披露。NECプラットフォームズ(東京都千代田区、保坂岳深社長)および協和テクノロジィズ(大阪府大阪市、十河元太郎代表取締役兼CEO、勝矢善弘取締役社長兼COO)は、NEC製PBX「UNIVERGE SV9000シリーズ」とTwilioの連携ソリューションを紹介した。
 

2024年01月31日 18時11分 公開

2018年09月27日 09時00分 更新

その他の新着記事

  • スーパーバナー(コムデザイン)

購読のご案内

月刊コールセンタージャパン

定期購読お申込み バックナンバー購入