ベリントシステムズ、ポートフォリオにセルフサービス領域を拡充

 「ザ・カスタマーエンゲージメントカンパニー」を標榜するベリントシステムズは、ワークフォースエンゲージメント、VOC活用、詐欺検知/コンプライアンス強化といった製品ポートフォリオに、セルフサービスによる情報支援ソリューションを拡充した。戦略担当のナンシー・トリスター氏に、その背景と今後の展開を聞いた。
 

ナンシー・トリスター氏
ナンシー・トリスター氏

 
――バーチャルオペレータをはじめ、セルフサービス領域のソリューションが製品ポートフォリオに加わりましたが、従来の通話録音やVOC活用ビジネスからの戦略的拡大と考えていいのでしょうか。
トリスター  ベリントは“カスタマーエンゲージメントカンパニー”として、企業と顧客がより強固な関係を築く支援をするため、カスタマーサポートを提供する現場の状況に即したソリューション展開を進めています。通話録音、VOC活用などの製品群がビジネスの基礎にあることは変わりありませんが、市場ニーズの高いスカイプ録音、対面録音などオムニチャネル録音、バックオフィス業務や応対業務の自動化に加え、セルフサービスによる情報支援へのソリューションを拡充(図参照)しているのは、その一環といえます。
――コールセンター市場の状況をどう見ていますか。
トリスター 日本に限らず、コールセンターの労働力不足の傾向は顕著です。長期的視点で採用や育成にかかるコストを抑えるため、自己解決率の向上、または自動化による呼量減を検討する企業は少なくありません。セルフサービス領域の製品群は、こうした要望に応え企業の負荷を軽減します。また、当社の持つソリューションで、SVに負荷のかかる応対品質管業務理のやバックオフィス業務の自動化などが、生産性の向上と同時に顧客満足度向上を求める企業に採用されています。
――具体的に拡充したセルフサービスの製品群とは。
トリスター 例えば顧客同士で疑問や問題の共有・解決を図るカスタマーコミュニティが挙げられます。コミュニティに蓄積されたQ&Aは、オペレータ向けナレッジのデータベースとして活用でき、チャットボットとの連携も可能です。当社では、これらを総称して「インテリジェントセルフサービス」と呼び、今後展開していきます。コールセンター業務の中でも自動化可能な業務は自動化を推奨し、従業員には人によるケアが必要な業務に集中できるよう支援します。また、さらにポートフォリオ拡充をするための企業買収を進め、電話だけでなく、Web、チャットといったデジタルチャネルを含む顧客接点全体を網羅したソリューションを提供していく方針です。
 


ポートフォリオ
図は、ベリントシステムズが展開する「カスタマーエンゲージメント・ポートフォリオ

2024年01月31日 18時11分 公開

2018年04月16日 10時00分 更新

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