八芳園、LTV向上を図るスマホアプリを提供

結婚式場や宴会場、レストランを経営する八芳園(東京都港区、長谷晴義社長)は、セールスフォース・ドットコムのCRMプラットフォームを活用し、スマートフォンアプリ「ともに歩いていくアプリケーション」の提供を開始した。

同アプリは、利用者がクラウドストレージにアップロードした写真とオリジナル楽曲を組み合わせた“思い出ムービー”を作成し、SNSを通じて知人にシェアできるもの。また、結婚記念日や誕生日のお知らせ機能、コンタクト機能(電話、メール)も備えており、「記念日の過ごし方」などについて相談することを可能とする。「式場のレストランで記念日を過ごされたらいかがですか」「こんな指輪をお贈りしてはいかがでしょう」といった、同社のライフイベントコンシェルジュによる提案サポートを受けられる。App StoreおよびGoogle Playストアで無料ダウンロードできる。


記念日をカウントダウン形式でお知らせコンシェルジュ
写真左は、記念日お知らせ機能。カウントダウン形式で表示する。
同右はライフイベントコンシェルジュ機能。電話とメールで記念日に関する相談を受け付ける



開発の目的は、「顧客層のLTV(顧客障生涯価値)向上」。挙式のアフターサービスとして、写真の保存およびムービー加工、記念日イベントのサポートなどを提供することで、「結婚式までのお付き合いではなく、子どもの誕生日、七五三などのライフタイムイベントごとにアプリを通じて関わりを持つことで、世代をまたいだ末永い関係を構築できると考えています」と同社企画担当の工藤氏は強調する。


同社は、各式場、写真館、レストランなどウエディング関連業界との連携を進め、アプリを通じた多様なサービスの提供を計画している。すでに、全国の式場に対して、アプローチをかけているという。少子化の影響などで業界が縮小傾向にあるなか、競合との共存、関連業界との利益共有を図る取り組みとも言える。

 

2024年01月31日 18時11分 公開

2016年05月12日 10時00分 更新

その他の新着記事