日本IBMとソフトバンク、「Watson」の日本語版を共同開発、提供開始

日本アイ・ビー・エムとソフトバンクは日本での「IBM Watson」を活用したアプリケーション開発に利用できる6種類のコグニティブ・サービスの日本語版APIの提供を開始する。 IBM WatsonのAPIは、主に以下のソリューションが含まれている。

(1)Natural Language:Classifier(自然言語分類)により、質問が異なる方法で表現された場合でもユーザーが回答を見つけ出す製品やアプリケーションを開発できる。
(2)Dialog(対話):人間が質問する際の個人的なスタイルに合わせた会話を実現する。
(3)Retrieve and Rank(検索およびランク付け):データの中にある信号を検知し、見つけることが難しい情報検索を支援する機械学習を活用して、検索精度を向上。
(4)Document Conversion(文書変換):PDFやWord、HTMLといった異なるフォーマットのコンテンツを、IBM Watsonのサービスで使用できるフォーマットに変換。
(5)Speech to Text(音声認識)、(6)Text to Speech(音声合成):開発者がアプリケーションを日本語で開発することを可能にする。

ソフトバンクの宮内 謙社長兼CEOは、「日本IBMとの戦略的提携により、共同開発を進めてきたIBM Watson日本語版の提供を開始することをうれしく思う。ソフトバンクではIBM Watsonの自社導入を検討しており、自ら利活用することで得られる経験を基に、お客様に対してさまざまな提案ができると確信している」などコメント。 また、ソフトバンクは今回の提供開始に先立ってIBM Watsonエコシステムプログラムを構築・提供し、2015年10月からエコシステムパートナーの正式募集を開始、現時点で十数社を選定している。このほど、テレマーケティング大手のトランスコスモスも参加を公表した。

Watsonの名を冠したFAQ検索・提供ソリューションは、メガバンクをはじめとした一部の金融機関のコールセンターが先行導入しているが、今回の日本語版の正式提供開始でコールセンターへの活用が本格的に進むか、注目される。

2024年01月31日 18時11分 公開

2016年02月24日 13時01分 更新

その他の新着記事

  • スーパーバナー(リンク2)

購読のご案内

月刊コールセンタージャパン

定期購読お申込み バックナンバー購入