伊藤忠商事、CTC、ベルシステム24HDがCRMを中心としたBPOビジネス分野で包括提携

 伊藤忠商事(東京都港区、岡藤正広社長)、伊藤忠テクノソリューションズ(東京都千代田区、菊地 哲社長、以下CTC)、ベルシステム24ホールディングス(東京都中央区、小松健次社長、以下ベルシステム24HD)は、CRM/コンタクトセンタービジネスを中心としたBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)分野において業務提携契約を締結した。7月から発足した3社によるプロジェクトチームを中心に、新規サービスの企画・開発、共同営業による既存顧客の深耕と新規顧客の開拓を推進する。

 近年、業務効率化を目的に人材やシステムなどの経営資源を主要ビジネスに集中し、間接業務を外部事業者に委託する、BPOサービスを利用する企業が増えている。そのような中、顧客との接点という役割を担うコンタクトセンターは、従来の業務に加え、データ入力代行、各種調査代行、業務マニュアルの作成など間接業務の多様化に応じて業務範囲が拡大しており、BPO分野での中心的な役割を担うようになっている。

 今回の業務提携により、伊藤忠商事が持つ事業拡大におけるビジネスノウハウ、CTCの先進IT、ベルシステム24HDのグループ企業であるベルシステム24のクライアント業務の運用ノウハウを組み合わせ、最先端のBPOサービスであるCRM/コンタクトセンターサービスを提供する。

 具体的には、Webブラウザ上で音声や映像データの通信を実現する規格WebRTC(Web Real-Time Communication)に基づいたオムニチャネル・コンタクトセンターの実現や、業務を自動化するソフトウェアロボットと業務ノウハウを体系的に蓄積できるコグニティブ・コンピューティングを活用したサービスおよび業務の自動化、高度な感情解析エンジンとテキストマイニングを組み合わせて顧客の声を分析し業務効率化とサービスの向上に役立てるなど、顧客満足度を向上させるサービスの開発を目指す。

 伊藤忠商事は、生活消費関連分野を中心とした非資源分野への取り組みを一貫して強化しており、ITとの親和性の高いBPOビジネスを新たな中核事業の一つとして位置づけて推進する方針。

 またCTCは、これまで多様なコンタクトセンター関連の製品を取り扱い、各製品を連携させた大規模なコンタクトセンターのシステム構築や運用に強みを持つ。また、コスト効率化のためのクラウドの活用や情報分析の基盤となるビッグデータビジネスにも取り組んでおり、BPOビジネスを含めたサービス型ビジネスの拡大を中期経営計画の重点項目に掲げている。

 さらにベルシステム24は、30年以上にわたりコンタクトセンターを運営するCRM分野のリーディングカンパニーで、国内25カ所の自社運営センターおよび拠点から、約2万2000人のオペレータによるコンタクトセンターサービスを提供している。電話を主なサービスチャネルとする従来型のサービス提供方法に加え、SNSなどの新たなチャネルも活用した新規BPOサービスの開発に積極的に取り組んでいる。

 今後プロジェクトチームは、それぞれの事業領域での強みを活かしたサービスの開発や顧客開拓を積極的に推進し、早期に各社収益に貢献することを目指す。

2024年01月31日 18時11分 公開

2015年08月25日 12時55分 更新

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