味の素、NECの最新IPテレフォニーシステム導入

 味の素(東京都中央区、伊藤雅俊社長)は、従業員のさまざまな業務スタイルに対応できる音声コミュニケーションと、人事異動時のデータ更新作業のコスト削減を実現するため、NECの最新IPテレフォニーシステムを導入した。新システムでは、電話帳などが表示されるブラウザから電話番号をクリックするだけで発信が可能なクリック・ツー・コール機能や、不在時の伝言メッセージをどこからでも確認可能なボイスメール機能など、現場の電話コミュニケーションの柔軟性を向上するとともに、人事異動時などの膨大なデータ変更作業の約9割を自動化し、電話システムの運用管理工数やコストの削減を実現する。

 味の素は、1909年、世界で初めてうま味調味料「味の素」を発売して以来、培ってきたアミノ酸技術を基盤に「食」「バイオ・ファイン」「医薬・健康」の3分野で事業を展開、各分野の相乗効果によって新たなビジネス領域にも進出している。同社では、業務コミュニケーションを支える電話システムについて、2005年からIPテレフォニー環境を導入してきたが、従業員のさまざまな業務スタイルに対応する機能の不足や電話端末の操作性に課題があると認識していた。また、定期人事異動ごとに発生する人手による電話システムの膨大なデータ変更工数が、運用管理上の大きな負担となっていた。

 今回、新たに導入したNECのIPテレフォニーシステムは、現場の電話コミュニケーションの柔軟性を向上するとともに、人事異動時の膨大なデータ変更を自動化することで、運用工数やコストの削減を実現するもの。

 新システムの特長は以下のとおり。

1.従業員の業務スタイルに応じた柔軟な音声コミュニケーションを実現
 機能や電話端末の操作性に課題のあった従来システムを、業務現場での電話利用の実態をリサーチしたうえで一新した。機能ボタンの配置などに十分な配慮を施したIP多機能電話機や、社内電話帳システムと連携し、電話帳などが表示されるブラウザから電話番号をクリックするだけで発信が可能なクリック・ツー・コール機能に対応したソフトフォン、通信キャリアのサービスと連動させたFMCに対応した電話端末を導入するとともに、新たに不在時の伝言メッセージをどこからでも確認可能なボイスメールシステムを導入した。これらの業務スタイルに応じた最適な端末や機能を活用することで、コミュニケーションの柔軟性が向上した

2.人事異動時の電話システムの膨大なデータ更新を自動化
 従来、人事異動時の膨大なデータ更新作業は、各部署の事務担当者が紙の申請書を管理部門へ提出し、管理部門はこの内容をチェックしたうえで、人手によるデータ入力を行い電話システムに反映させていた。新たなIPテレフォニーシステムでは、味の素が新規開発したWebベースの「IP電話管理システム」に各部署の事務担当者がパソコンからデータ変更申請を行い、このデータをNECの電話システム用の統合運用管理ツール「UNIVERGE MA4000」に自動的に取り込むことで、高速に電話システムへ反映することが可能になった。

 これらのシステム自動化により、膨大なデータ更新作業を約9割削減し、データ更新作業工数やコストの大幅な削減を実現した。なおNECは、これらの自動化実現のため、「UNIVERGE MA4000」に電話システムの更新データ(csvデータ)を自動的に取り込むための時間指定やフォルダ監視機能を新たに開発し「UNIVERGE MA4000」の製品機能として強化している。

2024年01月31日 18時11分 公開

2014年09月22日 11時01分 更新

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