ガートナー ジャパン、「ビジネス・インテリジェンス&情報活用 サミット 2014」を開催

 ガートナー ジャパンは5月23~24日、都内で「ビジネス・インテリジェンス&情報活用 サミット 2014」を開催した。

 24日午前中のゲスト・パネルでは、電通 統合データ・ソリューションセンター メディアインテリジェンス開発部 部長の松永久氏、ネットイヤーグループ 第2プロデュース事業部 シニアアナリストの中島直樹氏、ライフネット生命保険 マーケティング部 部長代行の岩田慎一氏、ガートナー リサーチ 主席アナリストの川辺謙介氏らが登壇し、「顧客分析の現場から」について議論した。
 
 webからの申し込みが主な顧客であるライフネットの岩田氏は「施策の実施には 数値とファクトを把握し、ロジカルな分析が必要です。データ分析を行なう担当者を部門ごとに設けたことで、よりスピーディに分析~報告・共有~評価をトータルで行なう文化が醸成できました」と自社での分析事例を紹介。
 良品計画にツール導入およびコンサルティングを行なうネットイヤーグループの中島氏は「ECサイトの売り上げだけでなく店舗への顧客誘導のミッションを持つEC事業部、顧客情報を蓄積できていない店舗、双方の課題を改善したのが無印パスポートです。市場全体で見ても、モバイルのWeb利用率はそれほど上がっていない一方でアプリの利用率は高まっています。アプリケーションによりオムニチャネル化とDBの充実が実現できました」とアプリを情報収集に活用した事例を紹介した。
 これを受けて電通の松永氏は「カスタマージャーニー(購買に至る動線)が複雑化している一方で、データ量の増大により企業の可能性も拡大しています。ただし、データの収集は入り口に過ぎません。最終目標である企業の収益改善には、仮説を立て、分析ロジックを構築し、施策を策定して実行するというPDCAサイクルを回し続けることが不可欠です」と分析担当者が陥りやすいポイントについて指摘した。

 午後のセッション「全社員が超スピードで実行するデータ分析、意思決定、アクション」ではソフトバンクモバイル マーケティング・コミュニケーション本部 Webコミュニケーション部 Web企画課 課長の岩本嘉子氏、ドーモ 代表取締役の水嶋ディノ氏が登壇。岩本氏は「当社ではホームページやソーシャルメディアに投資する際は、満足度がビジネス上にを及ぼす影響を可視化し、損益分岐点を具体的な数値で算出します。そのうえで、実際に可能なリフトアップを検証し、市場全体の動向を把握するマクロの視点と合わせて、最も効果的と思われるアクションを選定しています」と同社のマーケティング手法を解説した。

 会場は盛況で、参加者は熱心に聴講していた。

2024年01月31日 18時11分 公開

2014年05月26日 11時20分 更新

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