Nexal、2023年5月国内63万社にMAツール実装状況を調査

Nexal(本社:東京都港区、代表取締役:上島千鶴)は、国内のマーケティングオートメーションツール(以下「MA」)の普及状況を調査、分析結果を発表した。
これは、2023年5月時点でWebサイトに対象タグが実装されているか国内63万社のWebサイトを調査・集計したもの。

■ 調査概要
1. 調査時期    : 2023年5月
2. 調査対象    : 国内企業62万6003社のコーポレートサイト
3. 調査方法    : 独自プログラムを用いたWebサイトクローリングによるソースコード調査 ※タグマネージャー内部も含む
4. 調査対象ツール : 国内外主要17種類のツール
5. 企業属性    : 法人番号をベースにした独自DB環境による属性情報付与

■ 上場企業のMA導入率は14.6%
国内企業約63万社におけるMA導入企業は9444社、MA導入率は1.5%という結果だった。5末時点での上場企業3850社に限定すると562社が導入しており、上場企業のMA導入率は14.6%となった。なお、1社で複数のMAを導入しているケースもあるため、単純積み上げ方式ではなく重複処理を行っている。

■ 1社で複数のMAツールを利用
MA導入企業を上場と未上場で分け、何種類のMAを導入しているか分析。MAを導入している上場企業562社のうち2種類以上のMAを利用している企業が85社で15.1%、未上場で2種類以上導入している割合と比較して6.7ポイントの差があった。85社の内訳は、2種74社、3種9社、4種が2社。


2018年から2023年にかけてMAを2種類以上導入している企業割合の推移を分析すると、複数利用の割合は減り続け、1種の割合が増加していることが分かる。企業単位で経過を見ると、実装されていたMAタグが外される状況や、ツール自体を入れ替える動きが読み説ける。これらの分析結果から、事業体ごとに様々なMAを利用していた企業でも、徐々に1つのMAに集約する傾向が見られる。


■ コロナ前と比較してMA導入企業数は2倍
調査をはじめた2018年7月以降、半年ごとに10%以上の伸張率でMA導入企業が増加し、コロナをきっかけに急速に導入が進んだ。3年前と比較して企業数は2倍に増えたことが読み取れる。2022年からの伸張率は10%を切り鈍化しているが、第5類に移行したことで傾向はどうなるのか、今後もNexalは定点調査を続ける。


■ 上場企業のMA導入率は毎年2%ずつ上昇
2019年1月から4年間で見ると、年平均3.3%ずつ導入率が増加している。最新5月の上場企業のMA導入率は14.6%だが、このままキャズムを超えて市場にMAが定着するのか、活用されずに衰退していくのかは、BtoB(デジタル)マーケティング業界に関わるベンダー各社の営業方針などが影響を与えると予想。
昨今、MAの普及により周辺業務の需要やニーズが増え、BPO/SIベンダー、業務代行/アウトソーサー、広告代理店やWeb制作会社、人材派遣/教育会社など、BtoB領域に対するマーケティング関連サービスの新規参入企業が増えている。



■ 企業規模とMA導入率は比例
企業属性として資本金、従業員数、売上を区分別に分析。資本金50億円以上、または従業員区分1000人以上、または売上げ500億円以上の大手企業では、上場関係なく導入率が全て10%を超えた。 ※グラフに属性不明は未表記
これからデジタルマーケティング戦略やMA導入を検討する企業は、市場セグメントの再整理と自社のポジショニングから「今後自社はどう市場を勝ち抜いていくのか」を熟考することが不可欠だ。


■ 国産ツールも根強い人気
直観的な画面操作性か、またはツールベンダーの開発力か、国産ツールの導入も顕著に進んでいることが読み取れる。
ツール単位で分析すると、売上や従業員数など規模が大きな企業ほど複数のMAを使い分けている傾向が見られた。例えば、海外の売上比率が高い某製造業では、グローバルの共通基盤は多言語化対応している外資MAツールを使い、国内では国産MAツールを使い分けていた。




このほか、Nexalでは、MAツールごとに、利用している企業属性(業種や規模)の傾向を分析をしている。

出典元(Nexal,Inc.)



 

2024年01月31日 18時11分 公開

2023年10月02日 18時55分 更新

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