2019年1月号 <CS戦略>

COO 山村 兼司 氏

COO
山村 兼司 氏

<コーナー解説>
カスタマーサービスに注力し、コールセンターやWebサイト、アプリなどを有効活用し成長している企業のキーマンに戦略を聞きます。

BASE

誰でも簡単にネットショップを開設

企業プロフィール

設立:2012年12月
所在地:東京都港区六本木三丁目2番1号 住友不動産六本木グランドタワー 37F
代表者:鶴岡裕太
事業内容:Webサービス企画・開発・運営

 ネット通販市場はすでに7兆円を超え、ネットでモノを買うのは当たり前になった。しかし、「ネットでモノを売る」には、それなりの設備投資が必要だ。

 BASEは、「お母さんも使える」をコンセプトにした、誰でも簡単にネットショップが作成できるWebサービスを提供している。

 取締役COOの山村兼司氏は、「無料で簡単に使えるツールを提供することで、リテラシーや開設資金といったハードルをなくし、販売する“価値”を生み出している方々がそれを世の中に提供できる場を作っています」とサービスのビジョンを説明する。

 初期費用や月額費用はなく、ネットショップで商品が売れた際のトランザクションごとに手数料と利用料が発生する仕組み。ユーザー(出店者)は商品が売れるまで手数料などの負担がない。クチコミでサービスの利用を開始するユーザーが多く、すでに60万店舗が利用している。

 ユーザーの売れ行きに応じて利益が創出されるため、ユーザーのビジネスの成功を支援することが同社にとっての至上命題となる。いわゆる“カスタマーサクセス”を標榜するサブスクリプションのビジネスモデルだ。

 組織は、おおまかに(1)Product Division、(2)Business Division、(3)Corporate Divisionで構成され、カスタマーサクセスは、(2)のBusiness Divisionが実践する。具体的には、VOCをProduct Divisionへリアルタイムでフィードバックし、トラブルがあってもすぐに解決することで、快適な利用体験を維持する。より利便性の高い機能を先回りして提供することが、ネットショップオーナーの“サクセス”を生み出し、ビジネス拡大につながるため、ユーザーの使い方を分析し、それをもとにしたUIの改善も行っている。

 販促やスムーズな購買体験も支援しており、例えばショッピングアプリでは、プッシュ通知やライブ配信といったアプリならではの販促機能を無料で提供。インスタグラムとの連携は顧客獲得にとくに有効であることから、インスタグラムにアップした画像に商品の販売ページをタグ付けできる「Instagram販売」機能も2018年6月から提供している。東京・渋谷に実店舗スペースを設け、ユーザーがリアルでも販売できる場所を用意。実店舗を持つユーザー向けに、「QRコード決済」機能もリリースした。このように多様な機能を提供することで、ユーザーの“サクセス”を支援している。

ユーザーの商品を購買できるショッピングアプリ

ユーザーの商品を購買できるショッピングアプリ

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2024年01月31日 18時11分 公開

2018年12月20日 00時00分 更新

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