検索の入口がWeb検索から生成AIへと移行する中、生成AIに自社情報を正しく認識させる「LLMO(大規模言語モデル最適化)」の重要性が高まっている。こうした背景を受け、プリズムゲート(神奈川県横浜市、芝田弘美代表取締役)は、6業種1200の企業公式サイトを対象に実施したLLMO対策の実態調査を実施した。本調査は7月9日に行われ、各公式サイトの掲載情報や構造化データ、meta情報などを確認、企業サイトがAIに読み取れる形式で構築されているかを評価したものだ。なお、対象業種は製造業、社労士、税理士、弁護士、美容クリニック、リフォーム業となっている
同社の調査によると、LLMO対策が「出来ている」と判定されたサイトは全体のわずか19.2%(231件)にとどまった。残る80.7%(969件)のサイトは、AIに対して自社情報を正しく伝えられていない状態としている。一方で「対策がまったくされていない」サイトは4.2%に過ぎない点である。大半の企業は情報を掲載し、meta情報なども設定しているにもかかわらず、AIが情報を理解できる形式になっていないことで「あと一歩」の段階で停滞している実態が浮き彫りになった。

業種別に見ると、対策状況には約3倍の格差が生じている。首位はリフォーム業の30.0%であった一方、最下位は製造業の10.7%であった。最大の課題は「情報は掲載されているが、AIが読み取れない」点にある。たとえば、会社概要の住所は全業種で約90%が掲載しているにもかかわらず、「これは住所である」と意味づける構造化データとして記述されている割合は1ケタ台にとどまっている。さらに、施工件数などの実績を構造化している割合は5業種で0%、代表者のプロフィールも十分に構造化されていないため、専門性や経験という評価されるべき情報がAIへ届いていない状況にある。また、一部のサイトではrobots.txtにより自らAIクローラーのアクセスを遮断しているケースも見受けられた。

これらの結果を踏まえ、同社は優先度の高い対策として「AIクローラーのブロック状態の確認」「既存情報の構造化」「実績の数値化および構造化」の3点を提示。新規コンテンツの制作ではなく、すでに掲載されている既存の情報をAI向けに構造化することが、低コストかつ効果的な手段となる。AI検索時代において企業が候補として選ばれるためには、自社情報を単に掲載するだけでなく、AIが読み取れる形へ整える一手間が不可欠である。
2026年07月23日 16時04分 公開
2026年07月23日 16時04分 更新