ライブパーソン、AIに関する調査発表とセミナーを開催

 ライブパーソンは、アジア太平洋・日本地における、IT、カスタマーエクスペリエンス、デジタル部門の管理者2500人(日本における調査対象は従業員20人以上の企業での意思決定者500人)を対象に、AIに関するアンケート調査「アジア太平洋・日本地域の企業における倫理的なAI調査」を実施。内容に関する記者会見を25日、ANAインターコンチネンタルホテルで行った。
 主な調査結果は次の通りだ。

・AIの企画またはガイドラインを定めている日本企業は5社中2社に留まる。
・日本企業におけるAIに関する最大の懸念点は不正アクセス。
・日本は他のアジア各国に比べてAI活用が遅れている。
・日本の経営者の約4割が、今後3年間で日本の産業を変革するテクノロジーをAIと考えている。



 この結果を元に、来日した同社の創業者、ロバート・ロカシオCEOと、ライブパーソンジャパンの代表取締役 金田博之氏は、AIを開発する企業としての今後のマーケットへのアプローチ等について説明。そのなかで、「AIを活用することに最も適している人材は、コンタクトセンターで働いている方々で、我々はそのパフォーマンスを最大化するツールを提供する」と強調した。


 さらに同日、ユーザー企業やパートナーを招き「メッセージングソリューションセミナー」を開催。

 ユーザー事例としてKDDI 商品・CS統括本部 商品戦略部 商品2グループリーダー 小澤敏道 氏が登壇した。
 飽和しつつある携帯電話市場において、、同社は既存の顧客を維持する施策のひとつとして、満足度向上を目的にメッセージングアプリを導入。それ以前の2017年からWebチャットは導入していたが、対応履歴が残らないというデメリットがあり、メッセージング・ツールはそれをカバーできることが決め手となった。
 結果、メッセージ利用顧客の70%が今までに電話で問い合わせをしたことがない顧客であり、新しい顧客接点としてVOCを収集できるようになった。また、顧客満足度も電話より10%高い結果となっている。
 さらにオペレータの離職率にも効果が表れ、以前よりも50%減少した。回答を急ぐ必要がなく、チームで相談して回答できる点が好評で、ESも高まっている。



 パネルディスカッションでは、同サービスをスタートした際のメンバーによる座談会が行われた。メンバーは、KDDI カスタマーサービス本部 カスタマーサービス推進部 スマートサポートセンター WEBコンタクトG グループリーダー 早瀬美樹氏、運用を担っているKDDIエボルバのau Engagement Team 部長 深瀬貴之氏、au Engagement Team 東京 アドバイザー 田中優梨華氏、au Engagement Team 山形 スーパーバイザー 石田峻也氏が登壇した。
 新たな顧客接点を担当するメッセージチームは、「そこから収集できるVOCを活用し今後ますますのサービスの改善・満足度向上に寄与する存在として、社内からの期待を感じている」と述べた。



 さらにユーザー事例として楽天モバイルネットワークの営業・マーケティング本部 カスタマーサービス部 プロジェクトマネジメントプロフェッショナル 部長、阿萬雅生氏が登壇し、メッセージング導入の効果について話した。
 同社は、業務効率化とカスタマー・エクスペリエンスの両立が可能なチャネルの導入を検討。非同期型のコミュニケーションが可能であり1対Nで対応ができる点が決め手となり導入に至った。
 KDDIと同様に、履歴が残る点でメリットがあると語った。
 導入の効果は顕著に表れ、40日経たず30%の問い合わせが電話からメッセージにシフトした。
 メッセージングでの問い合わせのリピート率は80%以上であることから、顧客満足度も高いと考えられる。オペレータからも「回答をじっくり練ることができる」「電話口でいきなり怒られることがない」ことから、メッセージングチームの離職率は電話チームに比べて著しく低い水準に留まっている。「顧客とオペレータの双方にとってのメリットが大きい」と阿萬氏は語った。