Zoom「Zoom Revenue Accelerator」

コミュニケーションスキルの体系化に貢献！
宿命的課題の“属人化”を防ぐ支援ソリューション

カスタマーサクセスの重要なミッションの一部であるアップセル・クロスセル・チャーン抑止。適切なタイミングは蓄積したデータ分析をベースに設定できるが、「どのように」コミュニケーションを取るべきかの体系化は容易ではない。これを解決するカスタマーサクセス支援ソリューション「Zoom Revenue Accelerator」は、AIが教育〜応対支援、記録の自動化までを代行する。

　アップセルやクロスセルは、カスタマーサクセス部門で不可欠なミッションだ。蓄積した顧客関連データに基づき適切なタイミングを図る企業は増えつつある。だが、「コミュニケーション」部分の体系化は難易度が高く、担当者のスキルと経験に依存するケースが大半だ。結果的に属人化は避けられず、再現性・継承性にも乏しい。

　こうした現状に一石を投じるのが、Zoomが提供する「Zoom Revenue Accelerator」だ。AI機能を搭載した“会話型インテリジェンスプラットフォーム”で、ビデオ会議「Zoom Meetings」やクラウドPBX「Zoom Phone」に付属する機能として使うことができる。

　Zoom MeetingsやZoom Phoneで録画・録音されたデータは、音声テキスト化・要約し、連携したCRMソフトウエアへ自動送信できる。これにより、顧客対応後の記録・報告の入力時間を削減できる。顧客との対話内容からは、話速やフィラーワードを検出。感情分析により顧客の関心度や笑顔度、盛り上がり度なども計測できる。

　あらかじめネガティブワードを登録しておくと、反応してポップアップで表示したり、管理者に通知が届く設定も可能。「競合社名の表出回数」などを把握するためにも使われている。

　AIがトピックごとにシーンを自動で切り分け、トピックタイトルとともにリンクを分割表示するため、管理者は絞り込まれた内容でモニタリングでき、フィードバック時間の短縮にもつながる。また、特定のフェーズを切り取れる「クリップ機能」を活用して他のメンバーに「良かった応対」を共有することもできる。

　年内にはAIが「どのように対話をすすめたらよいのか」アドバイスをするバーチャルコーチング機能を提供予定。カスタマーサクセスの属人化脱却を支援し、成果を大きく伸ばす支援ソリューションとなりそうだ。

図　「Zoom Revenue Accelerator」の画面イメージ

（月刊「コールセンタージャパン」2024年5月号 掲載）