丸紅情報システムズ、Google Cloud Platform活用ソリューションの紹介セミナーを実施

丸紅情報システムズ(東京都新宿区、伊吹洋二社長)は、最新ソリューション紹介セミナー「Google Cloud Platformを活用したコールセンターソリューション」を開催した。当日は、100人以上のコンタクトセンター従事者が集まり、立ち見が出るほどの賑わいを見せた。

会場風景
開催挨拶を述べるCRM・ネットワークソリューション事業本部コンタクトセンター
ソリューション 営業部長の島田博之氏。会場は満席だ。


セミナーは、8月4日に提供を開始したコンタクトセンター向け音声テキスト化サービス「MSYS Omnis(エムシス オムニス、以下オムニス)」の解説を中心に進行した。

オムニスは、Googleがクラウド上で提供するサービス群「Google Cloud Platform(以下、GCP)」が提供する音声認識「Cloud Speech API」を採用、コールセンター業務向けにカスタマイズを施したアプリケーションをクラウドサービスとして提供するもの。

冒頭の講演では、グーグル・クラウド・ジャパンのパートナー サクセス マネージャの山本 圭氏が、GCPの提供機能について解説した。
GCPの提供機能は、マネジメント、コンピュート、ストレージ、ネットワーキング、Data、機械学習、ランチャーにカテゴライズされる。Cloud Speech APIは、機械学習カテゴリに含まれており、80以上の言語と方言を認識することが可能だ。

山本氏は、「検索エンジンや音声アシスタントから収集した自然言語学習によって高い認識精度が期待できます」と説明。さらに、ネットワーク増強などの設備投資に3年間で294億ドルを投じていることを述べ、パブリッククラウド市場における競争力の高さを示した。


山本氏GCPの提供機能
写真左は、「グローバルで10億人のユーザーに支えられている」と強調する
グーグル・クラウド・ジャパンの山本 圭氏
同右はGCPの提供機能


続いて、丸紅情報システムズ CRM・ネットワークソリューション事業本部コンタクトセンターソリューション 営業部 アシスタントマネージャの國奥佳以氏が、導入事例やデモを交えながらオムニスの特徴を解説した。

omnysシステム構成
写真右は、丸紅情報システムズの國奥佳以氏。同左は、オムニスのシステム構成。

提供機能は、音声認識をコア機能とした「文章要約」「AI-FAQ」、「分析」「翻訳」。会場では、文章要約のデモンストレーションを披露した。会話に含まれる「えー」「あー」なの不要語を削除した状態でテキスト化し、あらかじめ設定した粒度に合わせて要約文を生成できることをアピール。GCPの活用により、音声合成、音声認識IVR、感情分析、セールスフォース・ドットコムのクラウド型CRMシステム「Salesforce Service Cloud」との連携機能も2017年度中に拡充する計画だ。さらに、パブリッククラウド導入時の懸念材料とされるデータセキュリティについては、「Googleによる音声、テキストデータの二次利用はない」(國奥氏)としたうえで、SOC、PCI DSS、ISMS、FISCなどの主要な規格に準拠していることを説明し、安全性を強調した。


イニシャル
オムニスのPOCには、10席規模のセンターであれば初期費、ランニング費用
合計で約130万円で実施可能


国内ではすでに3社で運用が始まっている。そのうち1社は、50席規模の保険会社のコールセンター。音声通話のテキスト化によるアフターコールワークの効率化を目的に導入し、1件あたりの応対履歴入力時間を3分短縮したという。

このほか、チャットボットやAI活用ソリューションの提供、コンサルティングサービスを事業展開するBot dock(東京都渋谷区、麹池貴彦CEO)による、チャットボット構築の解説も行われた。

 

2024年01月31日 18時11分 公開

2017年09月04日 12時46分 更新

その他の新着記事