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オルツ、金融業界でのAI利活用の普及に向けデロイトトーマツと協業

AI・AI SaaSベンダーのオルツ(東京都港区、米倉千貴代表取締役)は2023年11月、国内企業の生成AI活用促進に向け、デロイト トーマツ コンサルティング(東京都千代田区、佐瀬真人代表執行役社長)と協業すると発表。

     

今回の取り組みは、オルツの大規模言語モデル(LLM)開発の知見を活かし、国内金融機関を対象とした生成AIの社会実装に向けたプログラムの一環。具体的な取り組みは、以下の通り。

(1) AIクローンを活用した社員の生成AIリテラシーの向上
デロイト トーマツの生成AIに対するナレッジをベースとした一般社員向けのコンテンツ開発とともに、オルツが提供するAIクローン「altBRAIN」を活用し、社員が自らAIクローンを開発するプログラムを実施。その過程でLLMの概要を理解し、クライアント企業における各社員のAIリテラシー向上を図る。

(2) 個別企業に特化したLLMの開発
デロイト トーマツが有するLLM運用指針およびセキュリティに関する知見や経営全般にわたる課題解決能力と、オルツのLLM開発ノウハウをベースにクライアントの課題解決を行う。国内業界のなかでも秘匿性の高い情報を扱うとされる金融業界を対象に、第三者機関へのデータ漏えいリスクを払しょくしたLLM構築を共同推進する。

(3) 生成AIを活用した新たなCX(顧客体験)の創造
金融業界特有の商品・サービスの個別性・複雑性、情報の秘匿性といった多岐にわたる規制の下でのAIによる顧客接点のデジタル化およびCX(顧客体験)の改善に向け、デロイトトーマツが金融ビジネスで蓄積したCX設計のノウハウと、オルツのLLM開発技術を組み合わせ、より一層のDX化およびユーザビリティの高いサービスの提供を目指す。

オルツは2021年9月に大規模言語モデル「LHTM」を開発して以降、2023年2月にGPT-3と同水準のパラメータ数で構成される「LHTM-2」を開発するなど、日本語に特化したGPT言語モデルを多数保有。これらはすでに同社が提供するノーコード生成AIプラットフォーム「altBRAIN」や議事録作成ツール「AI GIJIROKU」などのツールで実装済み。デロイトトーマツとの業界別の生成AI利活用の知見を活用し、日本の金融機関におけるDX化推進を図る。

<関連サイト>
・ノーコード生成AIプラットフォーム『altBRAIN』(altbrain.ai)
・議事録自動生成ツール『AI GIJIROKU』(gijiroku.ai)

2024年01月31日 18時11分 公開

2023年12月12日 17時19分 更新

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