2018年9月号 <CS戦略>

カスタマーサービスセンター

木村 航社長(左)と中西達弥マネージャー

<コーナー解説>
カスタマーサービスに注力し、コールセンターやWebサイト、アプリなどを有効活用し成長している企業のキーマンに戦略を聞きます。

ポンテム

ミッションは“業界のCSレベル向上”

企業プロフィール

設立:2018年1月12日
本社所在地:東京都渋谷区南平台町16番28号 グラスシティ渋谷3階
代表者:木村 航社長
事業内容:スマートフォンゲームのカスタマーサポートを中心としたカスタマー・エクスペリエンス事業

 ゲーム市場の主戦場は、すでに専用機からスマートフォンに移行している。さまざまなタイトルがリリースされるなか、競合におけるポイントが「継続性」だ。

 サイバーエージェントグループでスマートフォン向けゲームを開発しているサムザップの100%子会社、ポンテム(東京都渋谷区)の木村 航社長は、「ゲーム市場は、“いかにひとつのソフトを長く遊んでもらえるか”が重要」と強調する。

 専用機の時代と異なり、アップデートで機能を追加できるため、その際に顧客のニーズを反映させる。その意味では典型的な「顧客との共創型ビジネス」で、長期のリレーションシップ構築に欠かせない要素がユーザーサポートだ。

 ポンテムは、サムザップのカスタマーサポート部門を別会社化し、2018年1月に設立された「カスタマー・エクスペリエンス事業会社」(木村社長)だ。現在は、サムザップが提供している「戦国炎舞 -KIZNA-」のカスタマーサポートの受託を中心にビジネスを拡大しつつある。同ゲームは、提供開始から5年を経過してもなお、ユーザー数が増え続けている人気タイトルだ。

 問い合わせの多くはWebフォーム(メール)で、コンタクトリーズンは「機種変更の際のアカウントの引き継ぎ」など。もちろん、FAQも用意しているが、「アカウントを引き継げない=アプリが立ち上がらないのでFAQを見れない」という状態に陥るケースも多い。

 日常的に遊んでいるゲームほど、プレイできないストレスは大きい。サブスクリプション型で課金しているユーザーが多いだけに、「問い合わせの熱量が高いのも特徴。迅速かつ正確な対応は必須です」(コーポレートサポートDiv.の中西達弥マネージャー)という。

 ゲーム業界のカスタマーサポート/サービスについて、木村社長は「(提供会社による)バラつきが大きいのが現状です。お客様の志向は、明らかに“量より質”、つまりロイヤルティ重視型に向かっています。そのニーズに応えるとともに、業界全体のサポート品質を上げるのもポンテムのミッション」と言い切る。現在はグループ会社からの受託がほとんどだが、将来的にはより幅広い企業からの業務受託を目指す方針で、チャットなどのオムニチャネル対応も視野に入れている。

左は「戦国炎舞-KIZNA-」のゲーム画面。右がお問合わせ画面で、最も問い合わせが多い機種変更時の「データ引き継ぎ方法」だけ目立つレイアウトにしている。下部には問い合わせフォームへの入り口も設置

左は「戦国炎舞-KIZNA-」のゲーム画面。右がお問合わせ画面で、最も問い合わせが多い機種変更時の「データ引き継ぎ方法」だけ目立つレイアウトにしている。下部には問い合わせフォームへの入り口も設置

2024年01月31日 18時11分 公開

2018年08月20日 00時00分 更新

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