2017年11月号 <CS戦略>

八田 知己 氏

取締役 営業部部長
八田 知己 氏

<コーナー解説>
カスタマーサービスに注力し、コールセンターやWebサイト、アプリなどを有効活用し成長している企業のキーマンに戦略を聞きます。

ユニクエスト・オンライン

電話で「お葬式」を売る

企業プロフィール

設立:2006年08月01日
所在地:大阪府大阪市西区靱本町1-6-3
代表者:重野心平 代表取締役
事業内容:インターネットによる葬儀ビジネスの運営

 葬儀は突然やってくる。さらに、「お葬式の采配は初めて」という喪主は多い。情報不足、経験不足の中で、気が付くと「想定以上に葬儀費用がかさんでしまった」ということは実は少なくない。

 ユニクエスト・オンラインは、「インターネットを使うことで、従来、不透明だったサービスを透明化する」という事業ビジョンを掲げ、開業当初、「葬儀本」という葬儀社のポータルサイトを運営開始した。だが、ユーザーから「各社が提示するサービス内容や価格の違いがわかりづらい」という指摘を受け、2009年、同社が組み立てたパッケージ型の葬儀を提案するサイト「小さなお葬式」を開始。八田知己取締役は、「お客様はまだ葬儀の経験の少ない50歳前後が中心。費用に納得感を持つためには、“安い”という以上に“わかりやすい”ということが大事です。そのためには、パッケージ化が不可欠と考え、葬儀社の紹介事業から請負事業へと転身しました」と振り返る。

 ビジネスの中心となるのは、顧客に提案、受注するコールセンターだ。32席が、24時間365日稼働する。

 「オペレータはお問い合わせを受け付けると、まずご要望を伺いながら最適なプランを提案します。ご遺体の安置期間が長引くと費用が増すため、提案はスピードが大事です。受注するまでアウトバウンドも積極的に行います。一方でアップセルは行わず、ご要望によって、ときにはより価格の低い“ダウンセル”を行うこともあります」(八田氏)

 同社では、一般的に24時間運営では難しいとされる担当制を導入。受注から葬儀が完了するまでのサポートすべてを、シフトの範囲内で基本的に担当オペレータが対応する。

 オペレータは全員、顔と名前をサイト上に公開している。八田氏は、「人生の大切な儀式を任せる担当者として、オペレータを指名するお客様もいらっしゃいます」と話す。

 葬儀の手配はミスが許されない。このためオリジナルのCRMシステムで、葬儀社や寺院の手配などステータスを管理し、オペレータ同士で進捗をダブルチェックする体制を敷く。

 非対面でありながら、わかりやすさと正確性の追求、担当制により安心感と信頼感を訴求し、結果、ビジネスは順調に拡大している。昨年は、3万5000件を受注、コールセンターも拡大中だ。葬儀のみならず、仏壇の手配やお墓の管理などサービスの拡充も進める。新サービスについても、わかりやすい「適正価格」の提示で注目を集めつつある。

問い合わせ窓口の受付サイト

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