コピーを育てるわけじゃない

賛否両論はありますが、オペレータの育成は“コピーの量産”に徹しているコールセンターが少なくありません。
「どのセンターの誰が電話に出ても一定の品質を保つ」という考えの元、言い回しや声のトーンを徹底的に矯正し、マニュアルから逸脱することのない応対を目指す。
確かに、これも応対のプロフェッショナルを育てる方法の一つです。

一方で、SVをはじめマネジメント層の育成は、コピーが通用しません。
上司・先輩の背中を見て育つとはいいますが、知識や手法の一部は学べても、指導力や発想力は真似だけで磨くことはできません。
例えばセンターの方針や新施策をオペレータに伝達するとき、SV自身が心の底からそれを理解して自分の言葉で伝えることができなければ現場には浸透しないと聞きます。
情報を自分の中でかみ砕き、幅広い視野と深い洞察力をもって、現場に伝わる表現に変える必要があるのです。

このため、SVの適任者には、考えることが好き、言われたことにプラスαを付与できることなどが求められます。
こうした力は、マニュアルや机上学習で育てられるものではありません。
経験値がカギになります。

経験は期間ではなく、質が問題です。
長く勤めていても経験値は低いままということはよくあります。
多様な経験を積むことが経験値を高める近道です。
定型的な業務ばかりではなく、ナレッジの作成や外部との折衝などいろいろな経験を積むことが、管理者育成には欠かせません。

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2024年01月31日 18時11分 公開

2013年02月06日 10時32分 更新

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